冊子づくりの基本

Zineのような冊子を作るにあたって役に立ちそうな基本の知識を簡単にまとめておきます。もっと深く知りたいという人はリンク先も参考にしてください

本の構成

基本的な本の構成を簡単に説明します

(参考リンク新潮社栄光書房まつやま書房

Zineにおいては表紙・本文・奥付さえあれば成り立つのではないでしょうか。あとは、入れても入れなくても自由です。

奥付はその本の責任の所在をはっきりさせるために必要です(例えば、落丁があった場合に購入した人が連絡できるようにしておく)。書き方に決まりはなく、最低限、タイトル・著者名・連絡手段が記載されていればOKです。ただし、自宅の住所や電話番号を記載するのはトラブルにつながる恐れがあるのでお勧めしません。他のZineなども参考にしてみると良いでしょう。

(参考リンク⇒自費出版の教科書

本のサイズ(判型)

本のサイズ(判型)は、一般的な書物ではその内容によってよく用いられている判型がありますが、Zine制作においては決まりはありません。もちろん、印刷の都合上A4判など規定のサイズの方が作りやすい場合もありますが、大きくても小さくても、細長くても正方形でも、なんだったら多角形や円形でも自由に決めてOKです。

(参考リンク⇒第一印刷プリントモール

③縦組と横組

本文の文章が縦書きで構成されているものを「縦組」、横書きで構成されているものを「横組」と言います。

縦組の場合は、右から左へ読み進めていくため、右綴じで作ります。反対に、横組は左から右へ読み進めていくので左綴じで作ります。(縦組と横組が混在している本もありますが、メインがどっちなのかによって綴じ方向を決めます)

参考リンクTrigger冊子製本キング

ノンブル

ノンブルとはページ番号のことです。必ず付けなくてはいけないものではないですが、ページが多くなる場合には、読みやすさのためにも作りやすさのためにも付けることをお勧めします。

ノンブルは右ページは右下、左ページは左下に、本文のテキストよりも小さい文字で入れることが一般的ですが、紙面の下中央にしたり、デザインとして大きく付けたり、アレンジしても構いません。本のノド(綴じている部分)に寄りすぎると見えづらくなるので、その点は注意しましょう。

ノンブルは、右綴じの場合は左ページが奇数で右ページが偶数、左綴じの場合は右ページが奇数で左ページが偶数になるように付けます。

(参考リンク⇒冊子製本キング

図版の保存方法

本には文章だけでなく、図版(写真や地図やイラストなどの画像)を用いることも多いです。原稿データを作る際、図版の保存方法においていくつかの注意点があります。

カラーモードと解像度は、印刷会社に製本を依頼するときには必ず求められるルールです。自前でプリントする場合には気にしなくても構いませんが、知っておくとよりクオリティの高い作品が作れると思います。

⑥トンボと裁ち落とし

トンボと裁ち落としは、原稿データの作成において必要になる要素です。

参考リンクまごころ印刷東京カラー印刷通販

印刷会社に製本を依頼するときには大抵トンボと裁ち落としを付けて原稿データを作成するように求められます。

ワークショップでは「B:和綴じ」の制作においてトンボを入れた本文用紙を扱いました。紙の端まで画像を入れたデザインにするために必要だったからです。

「A:ホチキス中綴じ」のように、紙の端から数ミリに何も要素がないデザインであれば要らない場合もありますが、知っておけばデザインの幅が広がります。