いよいよ共通テスト


こんにちは講師の井上です。新年あけると時間が経つのが早いですね。

冬休みも終わり、今年も残すところ353日となりました(笑)

そんな未来塾では今週末に行われる大学入学共通テストの追い込みで、先週末の3連休も返上しての対応。生徒も講師も一丸となって取組んでいます!

この共通テストですが、違う視点から今日はお話をしてみたいと思います。 はじまり、はじまり。

当日もっとも緊張しているのはだれでしょう??

受験生はもちろん、ご両親や学校の先生も緊張するでしょう。しかしホントに緊張しているのは出題者ではないでしょうか。

うまくいっても誰からも褒められないでしょうし、ましてや出題ミスなどあったらその方のキャリアに傷がついてしまうかもしれません。

昨年は数学1Aで大きな批判を浴びた事が記憶に新しいですね。

そんな出題者の視点にたって考えてみるとまた違った角度から共通テストを捉えることが出来るかもしれません。


共通テストは全国で50万人も受験しますね。特に英語に関してはもっとも受験者数が多く例年 45万人にも達します。

作問者として注意すべき点は

  • 平均点 60点

  • 標準偏差15点

が理想でしょうか。つまり90点とれれば偏差値70となりますし、30点なら偏差値30となります。

英語のリーディング試験であれば100点の中に45万人をきれいな正規分布で納めなければ適切な試験とは言えないでしょう。

あるレベルの生徒以上は全員100点になってしまうと試験の意味がなくなってしまうし、かといって高校の範囲を逸脱した内容を載せれば管轄する役所やら受験産業からのクレームも来るでしょう。また、解答の解釈が別れるような選択肢も出せない。

作問者泣かせであるといっても言い過ぎではないですね。

そんな中で出題者が考えるのはまずは 「自分自身を守ること」ではないでしょうか。

では、どんなことを考えて作問するのか?

英語のリーディング問題で考えてみましょう。(あくまで講師の経験に基づく個人的な見解です)

・設問数は変えずに本文の内容を増やす

 単純に処理能力の差で分布を作る。処理能力の差はもっともきれいな分布になりやすいと言われているため

 まずこの点を考えるのではないでしょうか。日ごろからの速読が大事になってきます。


・本文の内容を直接 設問にはかかず、単純な足し算 引き算をさせて数字で聞いてくる

 論理的な力を測りつつ、解釈が別れるようなことはしない。

 複数の情報を正確に読み解き、それらを処理する能力が求められているようですね。


本文の内容を直接 設問にはかかず、別の単語で置き換える

 単語力を測りつつ、解釈が別れるようなことにはしない。これも上記同様批判をかわすことができますね。


・全体の10%はほぼ誰でも解けるようにしておく

 45万も受験生がいると中学英語も怪しい生徒がいるためこのような問題も忍ばせておかないと平均点がダダ下がりしかねません。

 これらの問題は落ち着いて確実に取れるようにしたいですね。


・全体の10%は難易度高目も入れておく

 冒頭でも言いましたが難関大学狙う生徒の中でも差をつけるためには必要なものとなるでしょう。

 

・設問は概ね4択問題であるが、かならずひっかけるような設問を用意する

 本文に似たことが設問に書いているとついつい選びがち、そこをついてきます。

 部分否定でかいてるのに設問は全否定など。(ホントに理解している者だけを正解にしたいため)


このように奇問なども入れずに、程よい平均点、程よい分布となるように。また、解釈問題が起きないように、またはほかの科目との得点調整など事後処理がすくなくなるように作っていくと思われます。実際にそのような試験になっているように思います。どうでしょうか。何か相手の気持ちになってかんがえてみると対策も少しはみえてこないでしょうか。

ということで、

もちろん日ごろの地道な勉強はもちろん必要ですが、このように出題者の心理に立ってみると違う意味での対策がおもいつくかもしれません。テスト中に「俺も必死だが、出題者、お前も必死だな」と思える余裕があるとよいですね。

ということで明後日が試験本番、全受験生 体調整えて日ごろの成果が出せるようにこたつの中からではありますが願ってやみません。頑張れ 受験生!!