第77回 日本細胞生物学会大会 若手の会主催シンポジウム を開催しました!
今年も若手の会主催 交流会 を開催します!
第77回 日本細胞生物学会大会 若手の会主催シンポジウム を開催しました!
1. 日時:2025年7月18日(金)9:00~11:00
2. 場所:ウインクあいち RoomF
3. 開催形式:オンサイト
4. 参加人数:最大68名
5. 登壇者:
○ 金 孝竜 先生(順天堂大学)
○ 松本 有樹修 先生(名古屋大学)
○ 萩原 将也 先生(理化学研究所 BDR)
○ モデレーター:中井 彩香 さん(生命誌研究館 サイエンスコミュニケーター)
「時」をめぐる生物学
~多様な時間スケールで生命を理解し、次世代を創造する~
今年度のシンポジウムは「過去・現在・未来」の3つの時間軸に沿って、長期スケールの生命理解から瞬時の細胞現象、未来のバイオエンジニアリングまでを俯瞰し、時間スケールを超えた生命科学の統合と応用可能性を議論する目的で企画しました。第一部の講演と第二部のパネルディスカッションを通じ、異分野融合や若手研究者・学生のキャリア観についても議論を深めました。
第一部では、「過去・現在・未来」という時間軸に沿って、生命科学を多様なスケールから捉える最先端研究が紹介されました。金孝竜先生からは、進化を実験的に追う、というコンセプトのもと単細胞の多細胞への進化を追った、長期スケールで生命の構造や原理を読み解くご研究が示され、生命現象を時間の流れとともに捉え直す機会となりました。松本有樹修先生からは、非典型翻訳という現象を中心に細胞や分子の短期スケールのダイナミクスをオミクス解析や遺伝子改変マウスといった技術で可視化・解析する研究が紹介されました。萩原将也先生からは、細胞・ECM・液性因子の空間制御による、オルガノイド形態制御を通じてバイオエンジニアリングの展望が提示され、次世代の研究の方向性を考える貴重な講演となりました。
第二部では、中井彩香さんをモデレーターに迎え、パネルディスカッション「時間スケールを超えて、どこまで生命を理解し・操作できるのか?」を実施しました。先生方の研究展望の共有に始まり、分野横断的な接点や共同研究の可能性、研究テーマ選択やキャリアの分岐点などについて活発な議論が展開され、従来の枠を超えた統合的視点の重要性が強調されました。
イベント後のアンケートでは、異なる時間スケールという切り口で講演を組んだ点や、第一線の研究者の共同研究案を直接聞けた点が評価され、満足度は平均4.6/5という結果を得ました。生命科学を「時」という共通概念で束ねて理解する試みは、参加者の研究展開やキャリア形成を考えるうえで非常に有意義であったとの声が寄せられ、若手研究者にとって今後を見据えるきっかけとなる会となりました。