例会山行大和山楽会「乙女の寝顔」半作嶺と百間山 山行記録日時:令和5年3月4(土)、5(日) 晴れ参加者:増田彦CL、増田み、小渕、阪口、小林幸、小林三、松村 (記) (7名)今回は和歌山県田辺市にある半作嶺(893m)・三ツ森山(950m)・百間山(999m)を訪ねた。これらの山は紀伊半島の奥まったところにあり、アクセスに時間がかかることから一泊二日の行程で実施した。一日目、半作嶺と隣の三ツ森山に登る。下山後、川湯温泉に浸って山の汗を流したのち、バイカオーレンが群生している場所(玉垣内)を訪ねた。この日は西中(増田みさ子さんの御実家)に泊めて頂き、二日目は、初日と同じ山域にある百間山に登った。登山口から百間山渓谷を遡上するのだが、数キロにわたる渓谷は深い原生林に覆われ、奇岩や甌穴、滑床、大小の滝が連なる大自然を満喫できるところだった。<コース・タイム1日目>5:30王寺町明神(京奈和道→R168→「道の駅十津川郷」で小林車と合流→橋北・県道 219・R371) → 城戸 → 8:50登山口P 9:00(登山開始)→ 9:23半作峠(衣服調整)→10:07半作嶺(登頂・下山開始) → 10:50半作峠→ 12:01三ツ森山(登頂・昼食) → 13:28登山口P(下山終了)→ 15:00川湯温泉 → 請川橋(R168・蕨尾・R425) → 16:40十津川村玉垣内(バイカオウレン観賞)→ 17:00西中(泊)<山行内容>半作嶺へ向かう途中、平瀬地区(R371線上)から山容が望めるポイントがあり、車を降りて「乙女の寝顔」と呼ばれる景色をカメラに収めた。半作嶺の登山口は県道219から南へ延びるカーブの連続する細い道路を進んだ先にある。その道路沿いに5~6台が停められるスペースがあり、私たちが着いた時には1台の車が停まっていた。駐車してすぐ目の前にコンクリートで固められた階段があり、そこが登山口になっていた。開始から急登が始まり大きな岩の横を登ってゆく。手入れされた人工林が続き、しばらくすると傾斜は緩やかになって半作峠に着く。峠は、三ツ森山との分岐点になっており、お地蔵様が2体祀られていた。休憩(衣服調整)後、方向を確認して半作嶺を目指す。半作嶺のピーク手前は急登で木の根が斜面を這っていたり、岩場をよじ登るようなヶ所もあって変化に富んでいる。樹林帯が多く、途中の景色はあまりないが、ピンクのテープや標識が適度にあって迷うことはなかった。半作嶺山頂は狭く、樹木に囲まれているので景色は垣間見る程度だった。山頂をあとに半作峠までもどり、東北に歩を進めて三ツ森山を目指す。途中、ソーラーパネルを備えた電波塔を横に見て緩やかなアップダウンを繰り返し進んで行く。アップダウン終盤、目の前に三ツ森山山頂が見えたところで今日一番の急な下りがある。ロープを頼りに下るのだが木々で先が見えない。ここで小渕さんと阪口さんは休憩(昼食)することにし、残りのメンバーはロープを下って行った。結果、思ったほどの距離はなかったが三ツ森山に近づくにつれ、斜めのトラバースがあったりするので気を抜かないように進む。三ツ森山山頂は横に大岩があってその上からは絶景が望めた。ただ、スリル満点の岩だった。山頂で休憩(昼食)を済ませ、元の道を戻ってゆく。全員無事に登山口に戻ったが、増田さんが途中、デジカメをなくしたとのこと。他の登山者が見つけてくれるかも知れないので登山者のものと思われる駐車していた車のワイパーにメモを残して駐車場を後にした。帰り道、川湯温泉に寄り、女性陣は銭湯に、男性陣は河原に設けられた「薬師の湯(無料)」で汗を流した。「薬師の湯」は一応、目隠しの簾はあるものの道路から見えるところにあるので最初は躊躇したが、源泉かけ流しのとてもいい湯だった。注ぎ込む湯は熱いが川の水で調整できるポンプも設置されていて快適だった。汗を流した後、十津川玉垣内にあるバイカオウレンの群生地を訪ねた。静かな山村の一角、斜面全体に咲くバイカオウレンに思わず驚いた。夕方近かったが、他に数名の人が熱心にカメラを向けていた。バイカオウレンの群生地から間もなく西中に向かい、夜は寄せ鍋に舌鼓をうち、楽しい会話で盛り上がった。<コース・タイム2日目>5時起床→ 6:00西中 → R168 → 本宮町 → R311 → 滝尻王子 → 県道221・県道37・R371 → 8:15百間山渓谷駐車場 8:25(登山開始)→ 8:36梅太郎渕 → 8:40かやの滝 → 8:59甚平衛渕 → 9:02難渋の壺 → 9:21東屋(休憩) → 9:23雨乞の滝 → 9:26三十三尋の壺→ 9:29夫婦滝 → 9:33地蔵滝 → 9:46犬落の滝 → 10:37夜明の釜 → 10:40百間山登り口(休憩)10:50 → 11:28百間山山頂(昼食)11:50 → 12:21百間山登り口 →13:54百間山渓谷駐車場(登山終了) → 県道37・R311 → 上富田IC(紀勢道・阪和道) → 岩出根来 → 京奈和道 → 五条北IC → 京奈和道→ 17:20王寺町明神<山行内容>朝、5時に起床。朝食と出発準備をしてお世話になった西中をあとにする。百間山渓谷まで早朝ということもあり、道路は空いていたが山間の道路はカーブの連続。登山口が遠く感じられた。百間山渓谷には真新しい駐車場があり、綺麗なトイレも整っていた。辺りは土木工事の事務所などが並んでいる。渓谷入口は案内看板がありすぐに分かった。整備された水路と民家の間を通り本格的な渓谷に入ってゆく。渓谷には次々と滝が現れ深い原生林に入り込んだ感覚になる。とは言っても大きな岩の間に吊り橋や遊歩道が整備されダイナックな景色を堪能することができる。但し、石や岩の間を通って行くので常に足元に注意が必要だ。苔むした岩も多く滑りやすい。景色に気を奪われ岩へ飛び移る際に足を滑らせ膝から下を川に落としてしまった。気のゆるみから大事故に繋がるところだった。※猛省する。幸い怪我はなく下山するころには濡れたズボンは乾いていた。川へ落ちた際、ストックをなくしたが慢心への罰であろう。滝は数えきれないくらいあったがどれも透明度が高くて美しい。中でも「雨乞の滝」「犬落の滝」「夜明の釜」などが美しく迫力があった。夜明の釜を過ぎるとすぐに「百間山登山口」に着く。そこで休憩のあとここから山頂まで約250mの登りが始まる。ほぼ直登で右は人工林、左が自然林といった感じだが、笹も多くその先が顔に当たると痛い。山頂は半作嶺と同様に狭い。笹や樹木に囲われていて木々の合間から若干の眺望がある程度だ。後から登ってくるグループの声が聞こえてきたので出来るだけ端に寄って昼食をとった。昼食の後は、ピストンで下山するが、中間点辺りから危険な沢を回避するルートが山側に設けられているのでその道を下ることとした。13:54無事に駐車場に戻り、今回の登山は終了した。大小様々な滝や淵が次々に目を楽しませてくれる楽しめる山だった。お疲れさまでした。以上