自主山行タカネビランジに会いたくて 鳳凰山日時 2021 年 8 月 5 日(木)~7 日(土)メンバー 増田(CL) 増田みさ子 阪口 小渕(記)2021 年 7 月はメンバーのコロナワクチンの日程がバラバラで全員打ち終わるまで待ち、又、鳳凰山のタカネビランジの満開の時期を狙ってこの日時とした。8 月 5 日(木)8時王寺出発、中央道駒ケ岳 SA で昼食、テント場の夜叉神峠 Pに到着したのは 14:00 過ぎだった。夜叉神峠 P には警備員のいるゲートがあり、そこから先の広河原まではバスとタクシー以外通行止め、広河原から先の北沢峠までは道が崩れていて全車通行止めになっている。暑さを覚悟していたが、木陰に入ると風は涼しく、昨年の越後駒のしおり峠より随分楽だと安心した。夕食は豪華焼きそばを作り、量が多すぎたかと思ったが、結局はほとんど食べきった。暗くなるまで喋り 7 時過ぎに就寝。8 月 6 日(金)3 時起床 テントをたたみ 3:40 夜叉神峠 P 出発 満点の星の下ヘッドランプを付け暗闇の中を黙々と登る。道は整備された歩きやすい登りだ。登るにつれて空が白んで来、夜叉神峠に近づくと夜が明けた。4:40 夜叉神峠着。西側に白根山山の素晴らしい展望だ。少し赤みがかったモルゲンロートぽい山の夜明けだ。天空の散歩道と言われる北岳から農鳥岳の稜線を歩いたのは51年前の二回生の時だ。懐かしく思いながら朝食。モーニングコーヒーが美味しい。夜叉神小屋はあるが閉まっている。5:10 出発 樹林帯をひたすら登って 6: 25 杖立峠 パイプを積み上げて作った案内板がある。小休止して苺平を目指す。地図上では傾斜が緩くなるはずだが、既に高度差 1000m を上げているので疲れているのだろう決して楽にならない。それでも 8:10 苺平着。ヘビイチゴにちなんで名付けられたという。ここから緩く下って 9:00 南御室小屋着 やや広い平地に小屋とテントサイトがあり「南アルプスの水」が豊富に出ている。時間的には早すぎるがお湯を沸かして昼食にする。小屋の周りには網で囲ったお花畑があり ヤナギラン オトギリソウ等が咲いている。一息つく。9:30 出発小屋の裏から樹林帯の急登となる。高度 2700m といえども時間的に気温もあがってきて速度もだんだんおちてくる。頑張って樹林帯を抜けたら展望が開け、白砂と花崗岩の大岩が現れて稜線に出る。10:30 砂抜 以後ハイマツと白砂と岩の世界になる。15 分岩を下りて 10:50 薬師岳小屋到着。高度 1500m を 7 時間かけて登った。さすがに疲れたがゆっくりは出来ない。明日の天気が雨模様の為、今日中に地蔵岳までピストンする事になる。山小屋の人は必ず四時までに帰る事、地蔵の登り返しは相当きつい事、観音岳から先は時間の余裕を持って進むこと等、いくつも忠告される。それほどかと少し心配になる。荷物を減らして 11:00 出発 まず薬師岳を目指す。小屋そばの樹林帯を少し上がると花崗岩と白砂だけの風景が広がる。そしていくつもの花崗岩の根元に最大のお目当てのタカネビランジがあちこちに咲いている。急坂の砂に足をとられながら夢中でシャッターを押す。ピンクや薄ピンク、白のタカネビランジが満開である。登りきって薬師岳通過。11:50 観音岳ここが鳳凰三山の最高峰である。私にとっては百名山 92 座目である。360 度の素晴らしい展望で、槍、穂高も遠望できる。一体いくつの百名山が見えるのだろうか。記念撮影して地蔵岳に向けて下る。下りの半分が過ぎたところで時計を見ると12:20 ここまで 1 時間 20 分かかっている。目の前にオベリスクは立っているが上り下りを繰り返さないとたどり着かないし、なにより帰りの時間も考えると無理と判断、お名残り惜しいがここまでとする。オベリスクの向こうに甲斐駒が白く光っている。「さよならオベリスク さよなら甲斐駒!!!」再び観音を登り返し薬師を越えて 13:30 薬師岳小屋到着。1800m 登り10 時間歩いた。薬師岳小屋は定員の 4 ぶんの 1 程度しか予約を取っていないという。明日は雨の予報のため泊りは私達 4 人と女子人の合計7人だった。2 人ずつの小部屋になるようにベニヤ板とビニールで仕切られていて寝袋は持ち込まなくてはならないが、厚いマットレスを敷いていてくれて快適な小屋であった。小屋近くでは日没時に白根三山のアーベントロートが見えるとの事だったが、その時間に外に出てみたら,雲がおおっていてガス南御室小屋ヤナギランの中だった。8 月 7 日(土)4 時起床 身支度を整えて 4 時 20 分小屋出発 暗い中、岩を登り砂払を越えて樹林帯を下る。5:20 南御室小屋水の豊富な小屋前で顔を洗い、歯を磨き、朝食をとる。今日は下るだけの道なので心が軽い。6:00 出発 苺平を越え 7:50 杖立峠 9:00 夜叉神峠 9:50 夜叉神峠駐車場着。帰路、芦安温泉で汗を流し、白根 IC そばの産直で甲府の果物や野菜を買い、新東名静岡に向けて走る。この道は 8 月 29 日に全面開通とのこと、3 人で運転を代わり 18:00 王寺着。自主山行の名のとおり全くの家族旅行であった。キツイ妹 3 人でストレスのはけ口のようにお兄ちゃんを痛めつけ好き勝手言い放題、それでもわらって堪えている、「リーダーあなたはステキです。金メダルです!!!」