自主山行大人のピクニック 第一回天空の花園 入笠山 春浅き 車山~八島湿原日時 2021 年 6 月 5 日(土)~6(日)メンバー 小渕保司(CL) 小渕康子(SL 記) 増田彦嗣 増田みさ子 阪口 松村 小林幸一 小林三代子長年山楽会で活動していると、諸先輩方の 73 歳前後から「距離は歩けるが高度が登れなくなる」という年齢の壁をたくさん見てきた。私も近い将来必ずその時が来る。その時に行先が二上山、信貴山、平群の桃源郷では老人会になってしまい、山楽会で学んだ事の意味がなくなる。全国の山を歩きまわった経験を活かし「連れて行ってもらう山行」ではなく、「他の人のお世話は出来ないけど自己完結はできる」そういう意味で「大人のピクニック」と名付け第一回を企画、実行した。釧路湿原を歩く、日光戦場ヶ原を歩く、次々と夢はふくらむ。一日目王寺発 4:00 運転を代わりながら 7:40 集合場所の駒ヶ岳 SA に到着。ゆっくり朝食を食べて諏訪南 IC まで。IC を出て 10 分ほどで富士見パノラマリゾートゴンドラ P に到着。段取り良くゴンドラ山頂駅に着き 9:10 ピクニックスタート。スタートはスズラン山野草公園から始まる。スタートした途端、甘い香水のような香りが一面に漂っている。近くまで行ってわかったが斜面一面の緑色はドイツスズランの群生である。花の先にはクリーム色の蕾が残る満開一歩手前の見ごろである。「すごい!!!」以外言葉には言い表せない。ずっと下まで続くが、帰りにゆっくり観る事にして先に進む。チップが敷き詰められて歩きやすい道の両側には、釜無ホテイアツモリソウ、サクラソウ、ツバメオモト、アマドコロ、ツマトリソウ、エンレイソウ、ベニバナイチヤクソウ等数多くの山野草が咲いていて、写真撮影に夢中になる。獣害除けの柵をくぐり木道の階段を下ると、入笠湿原が広がる。中央の木道左側西側斜面は 100 万本の日本スズランの自生地群落である。スズランは帰路に残して右側の湿原を歩く。昨秋に来た時はエドリンドウで埋め尽くされていた場所であるが、今はヒメイチゲやシロバナノヘビイチゴの白い小さな花がたくさん咲いている。湿原を抜けて入笠花畑に向かって歩く。小さなせせらぎのそばにクリンソウの群落がある。入笠のクリンソウはオレンジ系の赤色である。湿原を抜けて入笠花畑に向かって歩く。登山道手前の花畑をジグザグに上って行くとアマドコロ、日本スズランも増えてくる。そして登山道に入る。突然急登になり息があがるが、時間はみじかい。岩登りコースを進むが、岩登りは無かった。10:50 入笠山ピーク 1995m 360°の大展望で百名山がいくつも望める。晴れていたら 20 座が見えるという。手の届く位置に八ヶ岳、甲斐駒、鳳凰三山も近いし、木曽駒、空木の稜線も近い。乗鞍や御嶽山も大きく見え、その間に白山が見える。そして遠くに槍、穂高が望める。すべて自分で歩いてきた山である。八ケ岳以外の山は雪が被さっている 6 月はじめ限定の山岳風景で感動的である。お名残り惜しいが、下山をはじめ大阿原湿原に向かう。湿原は木道で整備されていて一周した後、昼食をとる。釜無ホテイアツモリソウ ツバメオモト サクラソウ チゴユリ八ケ岳甲斐駒、鳳凰三山帰りはセメント道を歩く。再び入笠湿原に入り、日本スズランで覆いつくされた西側斜面木道を登る。自生地の日本スズランはドイツスズランに比べて背丈は低く花も小さい。花は葉の下に咲くため君影草と呼ばれるそうな。それでも斜面一面に 100 万本群生すれば圧巻である。斜面の木道を登り切って山野草公園に戻って来た。数え切れない種類の花が咲いてもう覚えられない。下まで下ると桂由美の「恋人の聖地」の鐘のテラスがあり、王寺の明神山のグループだと知る。でもここは高度 1700m 八ケ岳ビューである。そしてドイツスズランに戻って来た。日差しがきつく、気温も高い日だったので、朝、見た時よりも花も大きく、開花も進んでいる。上り坂で下から見上げると白い壺状の花が目立って見える。カメラやスマホを駆使して撮影に熱中する。2:15 入笠山を満喫して山頂駅ゴール。駐車場近くの温泉に入り今夜の宿は富士見町民キャンプ場。テント一幕\1070 夕食はみさ子さんが用意してくれた豪華なすき焼き、小渕(夫)が 72 歳の誕生日で増田さんの差し入れのシャンパンで乾杯し、盛り上がり、夜は更けていく。斜面一面日本スズラン 葉の下に花の咲く日本スズラン二日目4 時過ぎ起床、朝食をすませテントを撤収し、霧が峰に向けて出発。6:30 車山肩駐車場から登山開始。曇り空で風も吹き寒い。約 30 分で車山ピーク。昨秋には無かった大きなテラスが出来ていて蓼科山から八ヶ岳の稜線がすぐそこに見える。そして今日は富士山も見える(頂上に雲がかかっていたが)し、槍、穂高がはっきり見える。霧が峰自体はまだ新緑も出そろっていない早春の風景であったが、季節が廻れば蝶蝶深山に飛び回るという黄色と黒模様の毛虫が地面の石にたくさんついていた。物見岩を越えてから下り、八島湿原に入るころにポツポツと雨。カッパを着たが本降りにはならなかった。湿原をまわる木道の両側には小さな春の花が咲き始めていた。サクラスミレ、ヒカゲスミレ、日本スズラン、サンリンソウ、アカギキンポウゲ、書ききれない。湿原が終わったら晴れてきた。御射山ヒュッテ前で休憩し肩駐車場までの高度差 200m を登った。11:30 駐車場手前のベンチで昼食をとり、帰路に着く。ビーナスラインの自由農園で野菜の買い出しをし、車は荷物でいっぱいになり、第一回大人のピクニックは大成功に終わった。少しでも安くとキャンプ場探し、ゴンドラの 300 円割引券、温泉の老人割引に奔走した CL 小渕に感謝です。CL の左に富士山 額にならなかった失敗写真槍の穂先を見ながら歩く