私達の研究室では、ナノメートルサイズの金属・金属酸化物の結晶が、有機分子により被覆された、有機-無機ハイブリッド材料の精密合成・集積法に関する研究を展開しています。
無機結晶がナノメートルサイズになると、私達の身の回りで手にしている無機物質とは材質が一緒でも性質が変化します。しかも、その性質はサイズに強く影響されます。つまり、サイズを変化させるだけでナノサイズ物質の特性をコントロールできます。そのため、ナノ結晶のサイズ制御技術はナノ材料開発に重要です。私達の研究室では古典的な結晶成長論を基に、ナノサイズの結晶を原子レベルでコントロール可能な合成法を開発・研究しています。これを利用してナノ結晶の物性を精密にコントロールしています。
ナノ結晶表面を覆う有機分子により有機-無機ハイブリッドナノ粒子の様々な溶媒へ分散可能になります。これによって、プラスチックと金属・金属酸化物を混ぜたりもできます。つまり、被覆している有機分子の組成の自在なにコントロールもやはり有機無機ハイブリッド材料の開発には重要な基盤技術となります。我々は気体の吸着モデルを参考に思い通りに有機分子組成をコントロール可能となる理論を導きました。これを利用してナノ粒子集合体の作成法や超高濃度分散技術へ展開します。
ナノサイズの結晶の物性は、単体の場合と集合した場合で大きく性質が異なります。特に集合体の場合ではバルク・ナノ結晶では発現し得ない集合体特有の物性を示します。私達の研究室では、自在な無機ナノ結晶の精密サイズ制御・配位子の精密組成制御を基盤技術として、ナノ粒子間の相互作用を制御したナノ粒子集合体の作成プロセス開発に取り組んでいます。左の写真は小さな酸化鉄粒子が集合して大きな集合体を形成したものです。これを基に、ナノ結晶自身を原料とした新規物質の探索へと展開します。