岩手県立大学に2025年度設置される実車運転シミュレータの試乗体験をサテライトシンポジウムとして実施いたします.学会会期の前日に行うため,事前予約制としたいと思います.また試乗体験後,山邉茂之先生(岩手県立大学)にご講演いただく予定です.
会場:岩手県立大学 ソフトウェア情報学部 実験棟
講演者:山邉茂之先生
(岩手県立大学ソフトウェア情報学部 准教授)
日付:9月9日(火)
時間:16:00~17:30(予定)
定員:25名
ドライビングシミュレータを活用した視線計測事例紹介と試乗体験
山邊茂之先生(岩手県立大学)
人は,五感の中でも視覚から多くの情報を得ている.生活する中で自身が操作する一番速度が速いのが自動車であり,自動車運転には「認知・判断・操作」が必要であるが,「認知」に必要な情報は視覚から約7割以上を得ている.さらに,加齢と伴に動体視力の低下は必然であり,高齢者になると事故が増えるのも視覚から情報が得られなくなるからである.交通事故低減は社会課題の1つであり,視覚が大きく関わっていることから多くの研究が実施されているが,現実世界では,同じ環境の再現が難しい(風による揺らぎや鳥などの外乱が多い)ことから,仮想空間による同一環境の提供が可能なドライビングシミュレータが活用されている.
ドライビングシミュレータと視線計測の組合せにより,今まで運転者特性(若年と高齢者の比較)や道路インフラの評価など行い,仮想空間での実験から現実世界に社会実装した事例も踏まえた紹介とドライビングシミュレータの試乗から有効性を実感いただきたく存じます.