【登場人物紹介】
〇天野 ほまれ(天野 穗稀)
男子。高校2年生。C組。4月15日生まれ。身長175cm。みなとの彼氏。みやびの兄。1人称は『俺』。みなととみやび、なぎさ以外の女子は名字で呼ぶ。
2年生になってすぐトラックに轢かれて重傷を負い、みやびによって美少女アンドロイドの体に意識が移された。その間、元の肉体は研究所で治療されることになった。
理系だが勉強はあまり得意ではない。特に数学は初めは落単の危機だったが、みやびやみなとに助けてもらい、数学のみならず全体的に成績が上がった。勉強は試験直前に詰め込むタイプで、成績も試験直前に急上昇するタイプ。高校受験はそれで乗りきった。
男子バスケットボール部に所属している。アンドロイドになってからはマネージャーになった。
家では料理、洗濯などの家事を担っている。普段は毎朝6時に起きている。また、一家の生活資金はほまれが管理しており、専用の口座に毎月両親から生活費として決まった額の振り込みがされる。夏に振り込みが遅れた時、飯山の紹介でメイド喫茶でバイトを始めてその場を凌いだ。その後も、万が一の時でも生活できるように予備の生活費を作り出すため、そのままそこで働くことになった。
嘘をつくのが下手で、誤魔化すのも下手くそ。お願いされると断れないタイプ。
将棋・囲碁などの頭を使う室内遊戯が極端に苦手。ビデオゲームは得意な方。
みなととは同じ中学で同じ塾に通っていたが、彼女の存在を認識したのは中学3年生の時。同じ高校に入学してからほまれから告白してすぐに付き合い始めた。初めはかなり緩い関係で、一緒に出かけるのは月に一度ほどだった。お互い部活などで忙しいため、一緒に登下校することもあまりなかった。しかし、昼飯だけは一緒に食べようと決めていたため、お昼ご飯を毎日交互に作り合っていた。アンドロイドになった後は、作り合うことは中止したが、昼休みを一緒に過ごす習慣は続けている。
みやびとは、昔は兄として学力で張り合おうとしていたが、小学生の頃にもはや叶わないと悟り、それからは素直に尊敬している。みやびの才能を潰さないようにしたいと思っているので、みやびの体調管理にかなり口を出している。しかし、みやびにはうざがられている。
通っていた中学校は隣の学区だった。小学校は学区内にある最寄りの小学校だったが、みやびがいじめられたため、中学に上がるときに偵察も兼ねて隣の学区の公立中学校に進学した。
アンドロイドの体から人間の体に戻った後、みなとと同じ第一志望の大学に合格最低点スレスレで合格し、みなとと同じ学部学科に進学した。大学在学中からみなとと同棲し、卒業後そのまま結婚。24歳のときに娘のあまねが生まれた。結婚後も主に家事を担っている。
※名前の漢字は『誉』ではない。穗は『穂』の旧字体の『穗』である。
○天野 みやび(天野 雅妃)
女子。中学3年生。身長160cm。75-58-77(B)。3月15日生まれ。ほまれの妹。1人称は『私』。ほまれを『お兄ちゃん』と呼ぶ。おかっぱ頭で、若干茶色がかかった黒髪。視力は2.0。
10歳で天才と言われ、理系、特に工学のロボット分野に精通している。その才能を大学教授に見込まれ、その大学の研究所に中学生の頃から出入りしている。理系科目だけではなく、文系科目も高校卒業レベルの知識・素養がある。論理パズルが得意で、将棋やリバーシなどのゲームは強い。また、英語のみならず趣味でロシア語やドイツ語を学んでおり、使うことができる。
胸の大きさが本人としては不満な様子。巨乳イジりは自身の貧乳コンプレックスの裏返しである。ほまれのアンドロイドの体が自身よりスタイルがいい理由の一つは、それが反映されているからである。
料理が下手。手軽で目が覚めるという理由でエナジードリンクばかり飲んでいる。
体力、力ともになかったが、太ってダイエットを始めてからは運動する楽しさに目覚め、ときどき筋トレなどを自宅で行うようになった。
『人間と同じように動作するアンドロイド』の完成がライフワークであり、それだけに心血を注いでいる。ハードの設計からソフトの開発までほぼ一手に引き受けている。
かなりのサイコパスで、自分の研究のためならなんでも利用する。ほまれはアンドロイドの体に移さなくても治療すればそのうち治る見込みだったが、本人の同意なく勝手にアンドロイドに移して、自分の研究のデータ収集に利用していた。また、研究のためと称して、アンドロイドを通じてほまれのプライベートな部分まで把握している。
周りとあまり関わろうとしないだけでコミュ力はそこそこある。コミュ力は研究所で主に鍛えられた。また、成長するにつれてサイコパスさを隠すようにはなっているが、ときどき出てしまっている。
いくつか特許を保有しているほか、研究所からいくらか給料をもらっている。そのお金はすべて父親の口座に入るようになっているが、本人は特にお金に執着はない。
サーシャを当初からスパイだと疑って警戒しており、スパイだと判明した直後、自作の機械でサーシャがトラウマになるくらいの拷問を加えて、自白させるとともに自身に対する恐怖を植え付けた。その後はサーシャを、情報を渡す代わりに逆に向こうの情報を提供させる二重スパイに仕立て上げた。ちなみに、みやびがサーシャに渡した情報には核心的な部分にフェイクが混ざっており、アンドロイドの重要な機密は守られている。
ほまれのことは兄として好きである。ほまれが自分のことを大事に思っていることには気づいていて、ウザいと思うこともあるが心の底では感謝している。
小学生の頃、あまりにも頭がよすぎる上、サイコパスさを隠しきれていなかったため、クラスで孤立し、いじめられた。それがきっかけで不登校になり、より研究に没頭するようになった。また、そのときに周りのレベルが低いことを悟り、学校に行く意味はないという考えを持つようになった。そのため、わざわざ違う学区の中学校に入学したにもかかわらず、入学以降はほぼ通わず、定期試験と試験直前の授業に数回出席する程度だった。しかし、ほまれがアンドロイドになり、研究活動がその観察になったことで時間に余裕ができた。その際、ほまれとの対話を通して学校に行く意味を見出し、中学3年からときどき登校するようになった。また、当初は高校に行くつもりはなく、高卒認定を取るつもりだったが、高校生活に憧れてほまれの母校を受験し、合格する。
いじめられ孤立した経験から人間関係はかなり希薄だが、一度友達になった人はとても大切にする。そのため、なぎさが唯一の親友であり、のちにほまれとみなとが結婚したことで彼女と親戚になる。
高校卒業後、研究所のある大学に入学する。そして、すぐにアンドロイドの開発企業AMANOを起業し、CEOに就任した。その7年後には、AMANOはアンドロイド製造・販売・開発において最大手の企業になり、みやびは世界中で忙しく仕事をしている。あまりにも忙しいので、結婚はおろか、恋愛する気配すらない。ちなみにその頃にはメガネをかけている。ちなみに胸はほとんど成長しなかった。
※今作で最も闇が深い人物。天才の仮面の下には狂気が渦巻いている。
〇古川 みなと(古川 湊音)
女子。高校2年生。A組。身長163cm。85-59-86(F)。6月4日生まれ。ほまれの彼女。なぎさの姉。1人称は『私』。黒髪で1学期はサイドテール、2学期からハーフアップに髪型を変える。若干ツリ目ぎみの美少女。
檜山と同じ女子硬式テニス部に所属している。越智とは1年生の時同じクラスだった。
頭がよく、定期テストでは総合で学年トップ10に毎回入っている。理系だがオールラウンダーであり、コツコツと努力する秀才タイプ。ほまれにはよく勉強を教えている。
大食いで、学校周辺で大食いチャレンジをしている店からは『大食い美少女JKチャレンジャー』と恐れられている。一部の店からは大食いチャレンジを禁止されている。
ほまれのことが大好き。ほまれがアンドロイドの体になってから、彼に女子の友達が増えたことで、若干のヤンデレ気質を開花させた。特に、サーシャがほまれの機密情報を狙い接近しているのを、恋愛感情を持っていると勘違いして牽制している。
猫に好かれる体質。また、耳かきに弱い。
母方の祖父母が和歌山県白浜町に住んでいる。
実はドラムが演奏できる。ただし、音痴。
ファッションセンスがとてもよい。実はコスプレ好きであり、いろんな衣装を買ったり自作したりしている。そのため、裁縫の技術は高い。しかし、本人はこの趣味を恥ずかしく思っていたので秘密にしていた。ただし、本物のメイド喫茶店員である飯山には、衣装を作るためにメイド服の構造を教えてもらったことで知られていた。ほまれにもこの趣味がバレたくなかったので家にあげることはあまりなかったが、結局バレた。
ほまれがアンドロイドになったことがきっかけで、ロボット工学の道を志す。高校卒業後は見事に第1志望の大学に合格し、希望していた学部学科に進学する。大学卒業後はAMANOに就職した。私生活では大学在学中からほまれと同棲し、卒業と同時に結婚。2年後に娘のあまねを産み、エピローグ時点では会社に復帰してキャリアを積んでいる。ちなみにほまれより役職も年収も上。あまねのことは溺愛しており、いわゆる親バカである。
○古川 なぎさ(古川 渚沙)
女子。中学3年生。身長161cm。77-58-76(C)。8月22日生まれ。みなとの妹。1人称は『あたし』。みなとを『おねーちゃん』と呼ぶ。みなととは違い、吊り目ではなく、言われれば似ている程度である。ちょっとギャルっぽい。部活はソフトボール部に所属している。
様々な面でみなとの背中を追っている。勉強面では、みなととは違って秀才ではないが、必死に勉強した結果みなとと同じ高校に合格する。また、みなとと違って胸が大きくないことがコンプレックスだった。
みやびとは2年連続でクラスメイト。明るく社交的な性格で、世話焼きな一面がある。学校に全然来ないのにいつも定期試験で学年1位を掻っ攫っていくみやびに興味を持ち、みやびに声をかけ続けた結果、友達になった。のちに、みなとがほまれと結婚したことで親戚になる。
初めは嘘をついていたほまれにあまりよい感情は持っていなかった。しかし、みなとが風邪になった時、ほまれの看病する様子や、ほまれが作った夕食で胃袋を掴まれたことで、二人の仲を応援するようになった。
高校卒業後は都内の私立大学に進学し、大学院に進学した。髪を染めたりピアスをしたり、ますます派手な装いになっている。ちなみに、コンプレックスだった胸は立派に成長してエピローグ時点では姉と同じFカップになった。
※古川家は巨乳の家系。一方の天野家は貧乳の家系。さて、あまねはどっちになるのか……?
〇佐田 あおい(佐田 碧生)
男子。高校2年生。C組。天野ほまれの親友。身長178cm。5月5日生まれ。1人称は『俺』。顔も心もイケメン。ほまれのクラスメイトで同じ男子バスケットボール部。6月には3年生の引退に伴い、部長に就任した。
顔も性格もイケメン。そのため、中学時代からよくモテた。
クラスのムードメーカー的な存在。いつもラムネなどのお菓子を持ち歩いている。
女子と間違われる自分の名前がコンプレックスで、できれば名字で呼んでほしいと思っていた。しかし、檜山にはかなり強引に名前呼びされて、最初はあまりよく思っていなかったが、話していくうちに許せるようになった。それがきっかけで、名前呼びに徐々に抵抗がなくなっていった。
10月の修学旅行で檜山に告白して付き合う。それからはずっとラブラブでかなりの頻度でデートに出かけている。
〇檜山 なお(檜山 奈央)
女子。高校2年生。C組。ほまれのクラスメイト。身長156cm。78-59-80(C)。12月27日生まれ。1人称は『あたし』。2人称は『あんた』。男子のことは基本名字で呼ぶ。みなとと同じ女子硬式テニス部に所属している。髪を明るい茶色に染めて、耳にはピアスを開けている。髪型はポニーテールにしていることが多い。辛党。
クラスでは女番長的な立ち位置にあり、そのようなオーラを纏っている。声がデカい上に肝がかなり据わっている。
デカい胸を見ると触りたくなる。ただし、実際に触るのは触っても大丈夫そうな人だけ。
体育祭実行委員である。
佐田のことが好きで、修学旅行前の席替えで隣になってから積極的にアプローチした結果、修学旅行の時に佐田に告白されてめでたく付き合うことになった。
〇飯山 ひなた(飯山 陽葵)
女子。高校2年生。C組。ほまれのクラスメイト。出席番号はほまれの次。身長154cm。82-57-87(E)。3月20日生まれ。1人称は『わたし』。男子は『名字+君』、女子は『名前+ちゃん』で呼ぶ。東京都府中市在住。左利き。部活動には入っていない。
明るい茶髪を肩までかかる程度のボブカットにしている。糸目だがごくまれに開眼する。美しいというよりかは可愛い系。
優しい性格。いい子。緩い感じだが、天然ではなく、むしろ常識人。たまにツッコミをする。甘えさせてくれる人がタイプ。独特な喋り方をする。彼氏がいたが高校1年生の時に別れている。
4月に新宿を歩いていたところ、店長にスカウトされ、現地にあるメイド喫茶『カフェ・ルミエール』でバイトすることになった。その後、みなとが噂を聞きつけ服の構造を教えてもらいにきたことがきっかけで彼女と仲良くなった。また、ほまれをバイト先に紹介することになり、ほまれが同僚になる。店ではナンバーワンメイドを務めていた。
部活には入っていないが身体能力が高く、五十メートルは七秒台で、握力や腕の力も強い。また、かつて体操教室に通っていたため、バク宙もでき、体も柔らかい。水泳もできる。
また歌もうまく、カラオケの自己ベストは95.535点。
修学旅行実行委員である。
※飯山のみが府中市在住で、天野家、古川家、檜山、越智、佐田は八王子市在住。
※飯山のみが左利きで、他は右利き。
○越智 いおり(越智 依織)
女子。高校2年生。C組。ほまれのクラスメイト。身長159cm。73-55-75(A)。8月8日生まれ。1人称は『わたし』。誰に対しても丁寧語で話し、男子は『〜君』、女子は『〜さん』と呼ぶ。学校のすぐ近くに住んでいる。3歳上に同じ高校出身の兄が1人いる。
黒髪ロングで凛々しい顔つきをしている。可愛いというより美しい。スレンダーな体つきだが、本人は胸がないことがコンプレックスである。
実は視力が悪く、コンタクトをしているがほとんど誰にもバレていない。中学生の頃はメガネをかけていたが、高校に上がるときにコンタクトに変えた。
陸上部に所属している。専門は短距離走で、200メートル走の自己ベストは24.65。他のスポーツも得意で、特にスノーボードがとてもうまい。ボウリングが趣味。ただし、泳ぐのは苦手でカナヅチである。
真面目で律儀な性格で、何かをする際は抜かりなく準備をするタイプ。そのため、周りの人から信頼されている。しかし、微妙にズレている『不思議ちゃん』な一面もときどき見せる。好きな人のタイプは、自分に甘えてくれる人。
1年生の時、みなとと同じクラスだった。
文化祭実行委員である。
飛行機に乗ることが怖い。
手先が器用。
○アレクサンドラ・イリーニチナ・イヴァノヴァ(Александра Ильинична Ивановна)
女子。2年C組に2学期から留学してきた。ほまれのクラスメイト。身長168cm。90-61-88(H)。愛称はサーシャ(Саша)。1人称は『ワタシ』。金髪ロングで瞳が青い。ほまれ以上の巨乳でとてもスタイルがよい。
ロシアのモスクワ出身で、天野家にホームステイしている。ほまれの母親の部屋を借りている。
明るい性格でとてもノリがいい。語尾は、一部の例外を除いて『〜デス』。ほぼ完璧に日本語が話せる。マルチリンガルで、日本語の他に、ロシア語、英語が完璧に使えるほか、中国語、フランス語、ドイツ語などもある程度使うことができる。
運動能力はとても高い。女子バレーボール部に所属している。スキーがとてもうまい。腹筋が割れている。また、勉強も非常によくでき、2学期の期末試験では総合で学年3位だった。
人型ロボットに強い興味を持っていて、それらが出てくる映画、アニメなども視聴している。また、サブカルを含めた日本文化に親しみを持っている。
実はロシアから送られたスパイ。その目的は、ほまれの体に使われているアンドロイドの技術を盗み出すことだった。そのため、ほまれにべったりしていたが、恋愛感情はいっさい抱いていない。しかし、事情を知らないみなとには恋愛感情を持っていると勘違いされた。
天野家には、父親を通して知り合いの娘が留学したがっている、という体で潜入した。しかし、みやびにバレてしまい、拷問されてトラウマを植え付けられて二重スパイにされた。任務に失敗したら罰としてシベリア送りにされるため、極端にそれを恐れている。
ウィーン交通条約に基づく車の国際免許を持っている。
表向きは17歳としているが、実際は18歳以上である。実年齢は不明。また、アレクサンドラ・イリーニチナ・イヴァノヴァという名前も偽名である。本名は不明。コードネームは【白鳥】。
母方の祖父は日本人。そのため、日本語が話せる。また、ロシア人にしては身長が低いのもそれが原因。
髪には必ずヘアピンをつけていて、これはいざというときにピッキングをするためである。
〇野山 れい(野山 怜)
男子。高校2年生。E組。1人称は、『僕』。
メガネをかけている。落ち着いた感じの人。
珠算部の部長で、ほまれの力を利用して全国大会を出場しようとしている。
山内と幼馴染。
ピアノを習っていたため、文化祭では山内に半ば強引に誘われてバンドのキーボードをすることになった。
〇山内 まこと(山内 真琴)
女子。高校2年生。E組。1人称は、『あたし』。
室内遊戯部の部長で唯一の部員。ボードゲームはそこそこ強い。
人の話を聞かない人で勘違いして勝手に話を盛る。
怪力。
野山と幼馴染。
ギターが弾ける。文化祭では幼馴染の野山を誘い、そしてドラムができるという話を聞きつけてみなとも誘ってバンドを組んだ。
一人っ子。
〇鳴門 ひびき(鳴門 響紀)
女子。高校2年生。G組。1人称は『私』。
ロボット研究会会員。メガネをかけている。ちょっと根暗で大人しそうな人だが、メカオタクで、ロボットのことになると狂ったように行動する。そのため、アンドロイドになったほまれを分解して隅々まで調査したいと思っていた。
文化祭の時にみやびと意気投合し、みやびのロボットに関する見識の深さに触れたことで、みやびを師匠と崇めるようになる。それからはみやびについてまわり、いろんなことを学んだり助手として研究を手伝ったりしている。
1年生のとき、ほまれと同じクラスだった。
〇斎藤 ゆうり(斎藤 悠里)
女性。ほまれのクラスである2年C組の担任。英語科教師。26歳。独身。
ズバズバとモノを言うタイプで、一部の生徒から熱狂的に支持されている。
しずりの姉で、二卵性の双子である。口調や性格はしずりとほぼ同じ。
○斎藤 しずり(斎藤 静里)
女性。ほまれとひなたのバイト先である、新宿のメイドカフェ『カフェ・ルミエール』の店長。26歳。独身。
料理担当で普段はキッチンにいる。しかし、ごくまれにメイドとしてホールに出ることがある。
従業員のことをとても大切に思っている。柔道黒帯。
ゆうりの双子の妹。口調や性格がゆうりとほぼ同じ。
○丹羽先生
本名は丹羽 杏奈 (にわ あんな)。女性。数学科の先生で、みなとのクラスであるA組の担任。
前作『俺を殺しに来た天使が許嫁になったんだが……?』に登場した丹羽先生と同一人物。
※33話で試験監督をしている。
○ほまれの父
職業は旅行ライター兼フリージャーナリスト。妻と一年中旅行している。
家を空けている間、何かあったら親族に頼るようにみやびとほまれには言いつけてある。しかし2人はたいてい自分たちでなんとかしようとしている。
恐ろしいほど運がよく、懸賞に応募すると何かしら当たる。そのため、妻とともに一年中あらゆる懸賞に応募している。
○ほまれの母
職業は小説家。世界中を舞台にしたミステリー物を書いている。夫と一年中旅行している。また、旅行系ブログも運営しており、実はそっちの方が稼げている。
以前はそこまで旅行をしていなかった。しかし、ほまれにひととおり家事を仕込むと、ほまれが高校生になった後に旅行の頻度を増やした。
恐ろしいほど運がよく、懸賞に応募すると何かしら当たる。そのため、夫とともに一年中あらゆる懸賞に応募している。
○あずさ
黒猫。雄。もともと野良だったが、本編開始の1年ほど前から天野家で飼い始めた。ほまれに懐いていたが、アンドロイドの体になり、見た目も匂いも完全に別人になったため、ほまれではなく別人と認識するようになった。そのかわり、みやびに懐いている。また、みなとにも懐いているが、サーシャには懐いていない。これはみやびがサーシャのことを嫌がっていることを感じ取っているからである。ほまれが元の体に戻ると、再びほまれに懐くようになった。
自由奔放で、いつの間にかいなくなっていたり、現れたりしている。
エピローグの2年前に大往生を遂げた。
○天野 あまね(天野 普音)
ほまれとみなとの娘。11月5日生まれ。3歳。日曜日の朝に放送される幼女向け魔法少女モノのアニメが好き。
純真無垢な性格。それゆえ、無自覚に人のコンプレックスを刺激することもしばしば。いつも遊んでくれるので、みなとよりほまれの方が好き。
※バストサイズ
サーシャ≧ほまれ>みなと>飯山>檜山≧なぎさ>みやび>越智
※身長
180cm>佐田>ほまれ(人間)>170cm>サーシャ>みなと>なぎさ>みやび≧160cm>越智>檜山>ほまれ(アンドロイド)>飯山>150cm
【用語】
○アンドロイド
みやびにより開発され、ほまれの意識が移された機体。正確に言うと、ほまれの意識が電子頭脳にコピーされている状態である。メンテナンスのたびに肉体の頭に繋がっている機械と同期して、アンドロイドの体で経験した記憶を肉体の脳に上書きしている。研究所の職員からはプロトタイプと呼ばれている。
身長155cm。体重は80kg。88-59-86(G)。薄茶色の長髪。普段はツインテールにしている。ぱっちり二重の茶色の眼。肌はかなり白い。巨乳。50m走は理論上4秒台が出せる。握力はマックス120kg。自壊を厭わないのなら200kg以上出せる。体が柔らかく、長座体前屈は77cm。I字バランスもできる。比重が1より大きいため、水の中では浮くことができない。
視力は10.0。また、赤外線や紫外線など可視光以外の領域も見ることができる。また、メンテナンスにより左目からレーザービームを出せるようになった。聴力もとてもよい。
体は丈夫でちょっとやそっとのことでは壊れない。しかし、大きな衝撃を受けると壊れてしまう。肌は、防水防火防塵耐衝撃素材でできている。しかし、引っ掻きなどには弱い。所定の手順を踏むと肘・肩・膝・股関節からそれぞれ手足が分離できる。よく見ると人工皮膚に継ぎ目があるが、ほとんど気づかれることはない。人工皮膚の裏側には極小センサーが全体に埋め込まれていて、それが触覚などを生み出している。
肌の下には人工筋肉があり、頑丈で軽量なフレームに接続されている。体は人工筋肉の収縮と、関節部のモーターの2通りで動かすようになっている。これはどちらかがダメになってももう片方で対処できるようにするためである。また、心臓の部分には冷却水を全身に送るポンプがあり、頭や重要な機関へチューブが伸びている。
デカい乳房の中はほとんどがシリコンで占められているが、センサーは入っているので感覚はある。胴体の中央部にある機構を守る壁として機能している。
ほまれの脳をシミュレートしている状態なので、勉強や運動に関してはAIを使用しない限り、ほまれの本来の実力までしか出せない。
声は人間のように自然。しかし、歌うと若干合成音声味が出てしまう。
動きすぎると熱が溜まってオーバーヒートして強制停止してしまう。熱の排出方法はエアコンと同じ。冷媒は水を使用している。効率が悪いが、食事ができないのをかわいそうに思ったみやびの配慮である。ただし、冬場に凍結してしまって排出機構が壊れてからは、特殊な液体になった。また、最終的には空気で熱を排出するため、呼吸が必要である。熱が溜まりすぎると緊急冷却として冷却液を排出することもある。そうでなくとも定期的に交換が必要で、排出口は下腹部にある。
電気で動き、充電によりエネルギーを得る。普通にしていれば2週間は持つ大容量バッテリーが腎臓の位置に2つある。専用ケーブルで家庭用電源でへその端子から充電可能。電池残量はスマホで確認できる。食べ物を溜めておく機構も排出する機構もないので、何か食べたら壊れる。味覚はない。ただし、嗅覚はある。
また、ケーブルを通じて外部機器から設定の変更などができる。
現在時刻、気温、湿度、気圧、重さを把握できる。また、空間認識能力が高い。
猫に嫌われる。
Wi-Fi搭載だが、普段は切っている。Wi-Fi受信時はアホ毛が立っている。アホ毛の立ち具合で、電波の受信状況がわかる。GPSも搭載されている。携帯電話番号が割り振られており、スマホを介さずに直接電話をかけることも受信することもできる。初めは声を出さなければ通話できなかったが、後に声を出さずに念じるだけで通話できるように改造された。
途中でAIが搭載された。当初の機能ではスペックが足りずに強制終了してしまったため、かなりダウングレードされた。AIは自動で体を動かすほか、適切な会話をする、ほまれの指示に従って動く、体の一部のみを動かす、など多様な使い方ができる。AIを使うと機体の性能の限界近くのパフォーマンスを引き出せる。また、自己護身もでき、かなり強い。途中で人差し指と小指を電極としたスタンガンも搭載された。
30か国語以上の言語がインストールされている(日本語・英語・ロシア語・フランス語・ドイツ語・シンハラ語・フィンランド語・タイ語・ヒンディー語・アイスランド語・ギリシャ語など)。しかし、本人が意識的に使うことはできず、AIを起動したときのみ使うことができる。また、AIを起動しなくとも、翻訳機能を使えば聞き取って理解できる。ただし、文字では読むことができない。
他にも、オプションでみやびがさまざまなソフトを用意しており、インストールすればそれができるようになる。例えば、文化祭の時にインストールした、ベースを弾くためのプログラムなどがある。
AIを緊急停止させるための合言葉は『バルス』。
もちろん妊娠はできない。行為自体はやろうと思えばできるが、すべての器官が忠実に再現してあるわけではない。
〇研究所
みやびがよく出入りしている大学の研究所。天野家から車で30分の場所にある。
ロボットと人体の仕組みについて総合的に研究している。病院も併設されており、そこでほまれの人間の体は治療を受けている。ほまれのアンドロイドの体は、シークレットなのでこの施設の奥の方に置かれていた。
施設内に巨大な室内体育施設がある。
ロシアや中国はこの施設でアンドロイドが開発されていることを掴んでおり、どうにかして技術を盗み出そうとしている。同盟国であるアメリカは日本政府に揺さぶりをかけているが、のらりくらりとかわして時間稼ぎをしている。
〇天野家
八王子市の郊外の住宅地にある一軒家。最寄り駅からは徒歩5分。周りは赤い屋根なのに、この家だけ青。
2階建て。1階にリビング、台所、ダイニング、風呂場、トイレ、二階にほまれの部屋、みやびの部屋、母の部屋、父の部屋兼物置、トイレがある。セキュリティの強化の結果、窓には鉄格子がはめられ、監視カメラが家の中と敷地内全体をカバーしている。
みやびの部屋には勉強机に、六台のモニターが付いているパソコン、壁際にサーシャを拷問した機械(作中では謎の機械)がある。その機械は、ヘッドギア型で脳に直接電波を送ることで恐ろしい体験をさせる機械である。
最寄り駅から学校までは、古川家の最寄り駅で一度乗り換える必要がある。また、新宿までは一本で行くことができる。
〇古川家
ほまれの高校への通学路の、乗換駅が最寄り駅。
八王子市の市街地の駅前にあるマンションの9階で3LDK。
みなとの部屋はかなりシンプル。
〇高校
八王子市にある都立高校。1学年の定員は男女それぞれ160人ずつの320人。1クラス40人で、1学年にはA〜Hの8クラスがある。全日制普通科のみである。
天野家から都心に向かって3駅目で降り、そこで乗り換えて1駅先が最寄り駅。近くにはJR八王子駅もある。
建物は部室棟と教室棟と体育棟がある。教室棟は、主に4階に1年生、3階に2年生、2階に3年生の教室がある。体育棟は1階が男子更衣室、2階が女子更衣室、3階が体育館である。体育棟の裏には25m×8コースのプールもある。図書室には広い自習スペースがある。
制服はブレザー。男子はスラックスにネクタイ。女子はスラックスとスカート、ネクタイとリボンが選べる。上履きは全学年白。髪型は自由。ピアスなどをしてもよい。制服を廃止しようという動きもある。
学年が上がる時にクラス替えがある。
5月に体育祭、9月には文化祭がある。また、2年生の10月には沖縄への修学旅行がある。また、学年によっては学級委員会主催のレクリエーションが開催されることがある。
新学校とだけあって学力は地域でトップレベルで、学年の上位20人に入れば東大に進学できると言われている(実際に進学するのは毎年約10人)。
部活動が盛んで、定番の部活から活動内容がよくわからない部活までたくさんある。
☆主な部活・同好会
・珠算部(部室棟1階奥)
そろばん、珠算式暗算をする。大会で好成績を残している。
・室内遊戯部(部室棟3階)
室内に沢山ボードゲームがある。現状、部活には山内1人しかいないので廃部の危機に瀕している。
・ロボット研究会(部室棟3階奥)
『ロボ研』と略される。同好会。室内にパソコンやら用途不明の機械がたくさんある。鳴門が所属している。
・男子バスケットボール部
『男バス』と略される。主に体育館で活動している。佐田やほまれが所属している。
マネージャーを募集していたが、ほまれが務めることになった。
女子バスケットボール部と合同で夏に毎年長野県の姫木平へ合宿へ行く。
・女子バスケットボール部
『女バス』と略される。主に体育館で活動している。
・女子バレーボール部
『女バレ』と略される。サーシャが所属している。主に体育館で活動している。男子バレー部はない。
・女子硬式テニス部
みなとと檜山が所属している部活。男子硬式テニス部もある。軟式テニス部はない。
・陸上部
陸上競技をする部活。越智が所属している。
・ラーメン研究会
最近設立された同好会。全国のラーメンを研究しているが、実態はただ放課後ラーメンを食べるだけ。
○カフェ・ルミエール(Café Lumière)
東京都新宿区にあるメイド喫茶。新宿駅から徒歩5分の場所にある。店長はしずり。
4月頃に店長が直々に街を歩いていた飯山をスカウトした。そして、飯山に紹介してもらい、7月中旬からほまれも働き始め、3月に体が戻るまでバイトをすることになる。
給料は週払い。飯山がぶっちぎりの指名ナンバーワンメイドである。
イベントも定期的に開催しており、近隣店舗との腕相撲大会などが開かれている。
○市民体育館
ほまれの家から歩いて5分のところにある市の体育館。天野家の最寄り駅の目の前にある。
最近建てられたのでとても綺麗。敷地も広く、サッカーコートやバスケコート、ジムの他、小さなレンタルスペースまである。