内田研究室では、以下の3班に分かれて研究活動をしています。
●バルーンロボット
●生体計測
●ゆらぎ解析
これらの研究は、種々の計測技術を活用・応用して快適な生活を送るためのツール開発がテーマになっています。 バルーンロボット班では、屋内で空中遊泳するロボットの挙動を計測、その動作を適切に制御して空間演出する技術を研究しています。 生体計測班では、触覚ディスプレイ技術を発展させて、視覚や聴覚によらない新たな情報伝達手段をヒトへ伝達するための技術も研究しています。ゆらぎ班では、動作の習熟度の評価をテーマに、時系列データをゆらぎ解析 しています。
触刺激で農業機械の横転事故を防止
仮現運動を用いた振動刺激は、ヒトにまるでなぞられているような皮膚感覚を提示することが出来ます。そこで、触覚ディスプレイ技術を応用して、トラクターなどの農機の傾きから、横転回避に必要なハンドル操作をフィードバックし、頸部に伝達することを目標に活動中です。さらには、ヒトの重心動揺を複数の加速度センサーから推定し、転倒を防ぐことも目標としています。
触刺激で無意識な震えを制御
プレゼンテーションや習字などの場面では、緊張で自分の意志に反して、手が震えることがあります。そこで、上肢に触刺激を提示し、震えを抑えることを目標に活動中です。
身体運動とゆらぎ
お習字などは運動学習のひとつと言えましょう。字を書く速さ、タイミングはその都度、変動しています。 字を書くタイミングを一種のリズム知覚と関連付けて計測・解析すると、そこにゆらぎ現象が確認されます。 1/fゆらぎはヒトにとって心地良いリズムとして感じられるもの。 文字手書きは随意運動ですが、 1/fゆらぎが生じるときは必ずしも随意ではないようです。 このことを利用して文字の手書きにおけるストレス・疲労の定量化、リハビリテーションや運動学習の習熟診断といった方向へ展開していきます。
バルーンロボット
魚型バルーンロボットは、プロペラに依らない空中遊泳に特徴があります。 魚のくねり運動を模倣するロボットですが、空中を推進するには必ずしもくねりが適切でないかもしれない水棲生物型飛行船。 バルーンでロボット体が構成されるバルーンロボットの自律的空中遊泳、魚群形成から空中水族館開館へと展開していきます。