へだりくだり
へだりくだり
アイテム番号:NP009
収容レベル:2
危険度レベル:3
説明:NP009は、表面にかすれ明朝体で『へだりくだり』と印字された213ページの小説です。紙質には劣化や日焼けが見られるのに関わらず、いかなる破壊・損傷に対して耐性を持ちます。
SCP-756-UBの主な異常性は、その小説を通読した場合に発生します。読者は通読後に小説の結末について激しく動揺し、内容を忘れたい、小説を読む前に戻りたいといった強い衝動に駆られます。結果として、読者はPTSD(心的外傷後ストレス障害)に関連する心理的トラウマの徴候を示し続けます。小説の内容は記憶処理によって忘却することができますが、漠然とした不安が残り続け、読者は逃避行動としてNP009の通読を開始します。
また、動揺状態に晒された読者は他人にNP009を読ませることで小説を読む前の状態に戻れると考え、周囲へNP009の通読を強く推奨し、場合によっては公共施設内でのNP009をスキャニングした複写(以下、NP009-A)を頒布します。
この異常性はNP009-Aによっても同様に発生するため、NP009、NP009-Aへのアクセスは原則禁止されています。
特別収容プロトコル:読者を特定し適切な手順によって終了した後、カバーストーリー「精神障害による自死」を適用してください。SCP-756-UB、SCP-756-Aは、中脅威度物品収容庫に保管してください。
収容記録:NP009は大阪府高槻市平台吏郡にある自宅で 氏が自殺しているという友人からの通報で、家宅を捜索していた大阪府警により、 氏の自宅の書斎の机で、多数のNP009-Aとともに発見されました。捜索の報告書を査読していた大阪府警内の財団エージェントにより異常の徴候が発見され、収容に至りました。関係者はクラスB記憶処理薬を投与した後、解放されました。
以下は 氏の友人へのインタビュー記録です。
インタビュー記録-NP009-1:
インタビュアー:茱萸木研究員 対象: 氏の友人
インタビュアー:それではインタビューを行います。 氏が自殺していることに気付く前のことについて教えて下さい。
対象: はホラー小説を読むのが好きでね、よく民俗系ホラーをどこかから探してきては読んでました。八尺様とか、そういうよく分からなくてゾッとするっていう、そういうゾクゾク感が好きだったみたいです。あの日も「ここがテーマの小説を見つけた」って喜んでメールしてきました。
インタビュアー:ここ、というのは平台吏郡のことでしょうか。
対象:そうです。私は詳しくないんですけど、平台吏に民俗的な資料はあまり残ってないみたいで、あれはレアだったそうです。メールが送られてから2時間くらいして、助けて、とか来るな、みたいなメールが文字化け混じりで何十件も送られてきて、不気味だと思いつつも、どうせ小説に影響されてしょうもないことを送ってるんだと思いました。一応何かしらは送らなきゃって思って「どうした」って送りました。そしたらさっきまでの気持ち悪いメールが急に止んで、「いいからこの小説を読んでくれ」って言われて、『へだりくだり』、でしたっけ?その小説を何通もかけて物凄い長文でおすすめされました。いつもはメール代とか気にしないんですけど、受信料が高くなるのに流石に腹が立って、「もうメール送るな」って送って携帯の電源を切りました。
インタビュアー: 氏が消息不明だと気付いたのはいつですか?
対象:その5日後くらいですかね。 とはその日にゴルフに行く約束をしていたんですが、いくらインターホンを押しても出てこないので、ドアを開けてみたら開いちゃって、入ったら が血まみれで倒れてて…。[インタビュー対象がえずきはじめ、嘔吐する。]
インタビューア:大丈夫ですか。ちょっと、医務員呼んできて。
[インタビューが終了する。]
インタビュー記録-NP009-2:
インタビュアー:茱萸木研究員 対象:D-18300
インタビュアー:それではインタビューを行います。NP001を通読し、どう思いましたか。
対象:あああああああああああああああああああ!!!!!!こんな…!!こんな気持ち悪いの見せんなやあうわああああああ!!!!
インタビュアー:落ち着いて下さい。
対象:うわうわうわうわうわ!!!ああ、ああああ!!!!ヌッ!あああああああ!
インタビュアー:はあ…。クラスB鎮静薬を飲ませてください。
[インタビューを中断し、D-18300にクラスB鎮静薬を服用させる。]
[30分後、D-18300が落ち着き、インタビューを再開する。]
[インタビューが終了する。]
ARC 依談 ミーム 編集中