この記事はクリエイターさんへのインタビューやお話を伺いながら随時更新を重ね、発売日まで更新を続けてまいります。
「TrymenT」OP再生数10万回突破おめでとうございます。
公開から約1ヶ月で10万再生はノベルゲーム業界、新ブランドとしては非常に素晴らしい事だと思います。
1月21日追記:15万再生突破!おめでとうございます。
私が知っている限りのことですがこの作品について紹介できればと思い、書かせていただきました!
(情報の誤りには参考元のURLを貼り付けた上で慎重に書いていますが万が一誤り等がありましたらページ下部連絡先から教えてくださると助かります。)
「TrymenT」は2016年10月28日に18禁美少女ゲームブランドRASKより発売された「Re:LieF 〜親愛なるあなたへ〜」の全年齢化、及び設定を引き継いで1から作られているビジュアルノベルになっています。
ここではTrymenTになるまでの道のりや作品に携わるアーティストの皆様をご紹介させていただきます。
RASKは元々同人サークル「Traumend」でトレイメントシリーズを発売しています。
Traumend公式サイト(http://wie-traumend.com/)
このトレイメントこそ、TrymenTの原点であり、神ゲーと呼ばれたRe:lieF伝説の始まりです。
私個人的にはトレイメントは特に音楽が好きでした。
そういえばゆめさんはTrymentにはかかわっているのでしょうか。気になるところです。
トレイメントは トレイメント~Etude~とアフターストーリーであるトレイメント~Concerto~の2作品がコミケで発売されています。
グラフィックデザインは、TrymenTでもグラフィックワークス担当の一ノ瀬正太郎先生。
OP映像もTrymenTのオープニングを担当しているsyamoさんが制作をしています。
当時からこの2作品ともに人気で、2014年の夏コミでは美少女ゲームブランドLIEF0の前身である、同人サークルTears Of MermaidのLOST SMILEとともに同人ゲームとして人気を博しました。
今紹介した2作品は現在入手が難しいかもしれませんが、もし機会があればぜひ手にとってみてください。
人気を集めたTraumendは、2016年に大きな節目を迎えることになります。
2016年に、美少女ゲームブランドRASKを設立。同年「Re:LieF 〜親愛なるあなたへ〜」を発売しました。(商業化)
同人時代のスタッフに加えて、背景のmocha先生を始めとするたくさんの方々が制作に加わり、Re:LieFは平成のエロゲ史に残る大人気作品となりました。
この作品はトレイメントとは直接的な関係はないものの、主題歌作詞作曲にトレイメントの「甘利紗陽」がいることも同人時代からゲームを知っている人達にとっては感動の1つになっています。
ちなみに私も知ったときは驚きましたが、甘利紗陽の中身はえびかれー伯爵さんでした。
もしRe;LieFに興味がある方はぜひプレイしてみてください。
ただプレイしないとTrymenTが楽しめないかと言うとそういうわけではないのでご安心ください。
(追記)
復刻版のパッケージ版も登場しました。是非手に取ってみてください!
【DMM様】
https://dlsoft.dmm.co.jp/detail/rask_0001/
このRe:LieF
息を呑むほどの美しいグラフィックと、細部まで作り込まれた演出、奥深く引きずり込まれる魅力を持つシナリオ、物語をより一層際立たせる神曲の数々で、プレイすれば人生や価値観が変わるとまで言われたこの作品は、多くのノベルゲーマーを虜にしました。
私が強く推したいのは、作りこまれたグラフィックと美しい音楽、そして背中押されるシナリオです。
この作品まず何がすごいかと言うと間違なく「絵」と「演出」そして「音楽」だと思います。
ネタバレは避けたいので中身については触れないでいきますが、シナリオも素晴らしく、グランド√は胸が締め付けられるような感覚になりました。今でもあの時の感覚ははっきりと憶えています。
TrymenT LastProjectというティザームービーが公開されました。
https://www.youtube.com/watch?v=DRGnlWKoIjU
ティザームービーが公開された当時はそこまで話題にはなりませんでしたが、オープニングムービーが公開されるとこの作品に一気に火がつくことになります。
同人作品から6年。技術も魅せ方も進化したsyamoさんの巧みな映像編集、伯爵先生の考えこまれた歌詞に柴咲ほたるさんの歌う深く心に刺さる主題歌、mocha先生や一ノ瀬先生の絵が「美しい」と話題になり一時ツイッターのトレンド入りするほどに。(公開直後だった気がします。)
このオープニング公開に至るまでここでは書ききれないようなたくさんのドラマが今日に至るまであったようです。
たった2分の動画ですがゲームクリエイターの情熱とゲームへの愛がすごく感じるので、オープニングムービーだけでも見てみてほしいですし、それで興味を持ったなら、体験版も公開されているのでプレイしてみてほしいです。
【TrymenT OPムービー】
ここからはTrymenTの中身についてのご紹介です。
冒頭でも書いている通りこの作品は「Re:LieF 〜親愛なるあなたへ〜」の全年齢リプロダクト版です。
あらすじ
(公式サイト:https://re-tryment.com/introduction/)
自分を変えたいと私は何度も感じてきました。自分が嫌になることもあったし、逃げ出したい時もいっぱいありました。私はRe:LieFをプレイして、前に進み、今人生を楽しむことができているといっても過言ではないと思っています。この作品は「前に進みたいけど、一歩が出ない人」や「今漠然とした不安を抱えている人」には特におすすめです。前作にも登場したキャラクター達も今作で活躍してくれますし新キャラたちも物語を彩ってくれます!それにしても30キャラはすごすぎますね。グラフィッカーさんの本気を感じます。
ここからは作品の体験版を終えた私がこの作品をプレイしたくなる(と思わせたい)ポイントをネタバレなし(公式サイトに書いている範囲のネタバレはアリ)で2点ご紹介します。
この作品は、従来のADVとは違い、ビジュアルノベルというジャンルになっています。
実際にビジュアルノベルを調べると、
ビジュアルノベルはアドベンチャーゲームの一種である。単にノベルゲームとも呼ばれる。 (ウィキペディア)
これだけ見ると変わらないと思いますよね。
そこでTrymenTのデザインを担当している一ノ瀬正太郎(@feliz_design)さんのツイートよりご紹介します。
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一ノ瀬先生によると従来のノベルゲームは、テキストボックスなどのオブジェクトが絵の上に置かれていましたが、このTrymenTではテキストボックスがなく、無駄なものが置かれておらず1枚の絵が主役になっています。
読む「ゲーム」ではなく「魅る(観る)」ゲームというべきでしょうか。
ここで実際にRe;liefの画面とTrymenTの体験版画面を比較してみました。
違いは一目瞭然ですね。
自分は今回のビジュアルノベルの方が好きかもしれません。従来はどうしてもテキストボックスが邪魔になってしまって、キレイな絵もいちいちシナリオを止めてテキストボックスを隠して眺めなければなりませんでした。
このビジュアルノベルだと、物語を楽しみながら同時に絵を楽しむことができるので流れを止めずに没頭することができますね!
とはいえこのビジュアルノベルはテキストボックスじゃない分、演出も大変で、従来の数倍時間も技術も求められることだと思います。これもプロが成せる業なのではないでしょうか。
このビジュアルノベルこそ作品の大きな特徴の1つである「魅せ方」だと思います。
そんな一ノ瀬先生は昨年話題になった「ぬきたし」のデザイン関係でも活躍された方で、改めてTrymenTのアーティストがすごい集団なのか知ることができました。
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さてさて、美麗イラストが主役のこの作品ですが、引き込まれる美しい背景を手掛けているのは背景イラストレーター「mocha(モカ)」先生。
mocha先生にお話を伺うことができましたのでご紹介させていただきます。
↓mochaさんはざっとこんな感じの人です↓
背景画を中心に活動しているイラストレーター。フリーランスのイラストレーターとして5年ほど前から活動を開始。2014年11月に自身初のイラスト集を発売。光と影を活かした幻想的な美麗イラストは、観るものを魅了し続け、書籍の装画、アニメ背景、ゲーム背景等様々な分野で活躍。Twitterのフォロワー数は15万人を超え、これまでに沢山のイラスト集を世に出している。イラスト集だけではなく遊び心満載のクリアファイルやアクリルオーナメントなども制作している。Re:lieFでも背景として参加しており、今作TrymenTも前作に続いての参加になる。
背景絵師として活動されているmochaさんは、驚くことにコミケやコミティアの度に、テーマを決めたイラスト集を出しているんです!
イラスト集はBOOTH等で購入可能ですので、ぜひ一度手にとってみてください!
【mocha様BOOTH】
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mocha先生にTrymenTの背景を描く上に大事にしていること等をを通してお聞きしました。
りっちる:まずは背景イラストレーターになった時期を教えてください。
mochaさん:背景描きになったのは10年くらい前で、イラスト中心というか、ゲームや文庫の装画などのイラストレーターの仕事をし始めたのはフリーランスになったのがきっかけですね。
りっちる:背景を描く上で意識していること、大事なことはありますか?
mochaさん:背景を描くときに大事にしていることは主人公と合わせた時に違和感なくバランスがとれているかどうかです。8等身のリアル系のキャラにはリアルなテイストだったりサイズ感のものを合わせますが、4等身で萌え系のキャラだったら、描き込みすぎず、色をパステル系でまとめたり、その作品の為にコントロールしています。
TrymenTやRe:LieFで意識しているのはプロデューサーの雫さんの予想の斜め上を行けるように工夫することですね。求められること以上にキャラのやることやその世界でのリアルを考えて演出しています。表情を見たときの印象で、明るい雰囲気にしたいとか、ちょっと幻想的にしたいとかいろいろ考えたうえで色を決めたりしてイベントCGをかきすすめています。
りっちる:なるほど、作品やテーマごとに描き方や表現を変えて柔軟に対応しているんですね! Re:lieFやTrymenTは、世界観をとても大事にされていることが作品をプレイしていてよくわかりました。 雫さんの斜め上を行くって難しそうですね。
mochaさん:一応背景はプロとしてずっと続けていますからね。そういう意識でやっていかないといけないんだと思います!
りっちる:そうですよね。 最後にRe:lieFから3年、TrymenTに懸ける思いとかあれば教えて欲しいです!
mochaさん:個人的に前作は、制作スタッフとプレイヤーの方々の距離をなくして、一緒に作品の全体的な空気というか形をつくっていきたいって思いがありました。 今作はR18作品、全年齢とか関係なく、広い意味でのノベルゲームを多くの人に知ってもらうきっかけになる作品になってほしいと思ってベストを尽くしてきたつもりです。
りっちる:この作品を通してたくさんの人にノベルゲームを知ってもらえると良いですね。ありがとうございました。
お忙しい中お答えいただきありがとうございました。
臭いポエマーみたいな見出しになりましたが、もっとポエムチックに言いたいくらいです。
このTrymenTはなぜ、RASKで出さなかったのか。
なぜ「全年齢版」なのか?
なぜビジュアルノベルなのか?
この3点の疑問は、実は公式サイトで語られています。
(公式サイトより一部引用)
結論から申し上げますと、私たちはこれまでの”美少女アドベンチャーゲーム”というジャンルとは別に、“ビジュアルノベル”としてのコンテンツ活動を広げることに身を入れていきたいと考えております。
ビジュアル、シナリオ、デザイン、音楽、演技、映像といった様々な分野のアーティストが少ない人数とコストで共同制作に臨めるこのコンテンツ形態に、私たちは可能性を感じています。
しかし、実際には美少女ゲーム業界の低迷といわれるように、年々縮小ばかりか、新しい世代のアーティストが業界に参入する事が様々な理由からだんだんと難しくなってきています。
経済の巡りから、どんな業界でも在り方が変わっていくのは必然ですが、新たな世代が完全に途絶えてしまうというのは、なかなかないことだと感じています。
原因は多岐にわたり一概に言えるものではありませんが、大きな問題として、あらゆる側面で市場価値が落ちていることが挙げられます。
特に、この市場で活躍することへの憧れや期待を抱きづらく、目指す人たちが減ってきていることが、私たちはとても大きな問題だと捉えております。
私たちはせめて、様々なアーティストが広い可能性をもって集えるこのコンテンツ形態を生かし、残していきたいと考え、数ある原因のうち、特に現状において大きな問題だと考えられるものを可能な限りクリアし、自分たちにできる得意なやり方で臨みました。
その結果、行きついた方針が“ビジュアルノベル”としてのコンテンツ展開でした。
当然、これまでも先人の方々が同じようなことをすでに考え、挑戦されてきました。
一般的には難しい挑戦であったと認識されていますが、私たちはその数々の挑戦に、ヒントを残していただいたと感じております。
本作品、『TrymenT―今を変えたいと願うあなたへ―』は、成功であれ、失敗であれ、これで何かを変えられるというわけではもちろんありませんが、可能性のひとつとして、未来に残す必要があると判断して作られた作品です。
TrymenT一同
(全文:https://re-tryment.com/activity-policy/)
本文で語られている通り、今美少女ゲーム市場は縮小の一途を辿り、その不安から新しいクリエイターが入ってこなくなってきているのが現状です。
この作品は、このゲーム業界を愛したアーティストたちが全力で挑んでいることがわかります。
昨年はゲームブランドの解散・破産が多く耳に入ってきた年だったと思います。加速する美少女ゲーム業界の縮小は深刻化してきています。そんな状況を変えたいと立ち上がったクリエイターが生み出す作品です。
ゲームの中身だけでなく、こういったクリエイターの思いも大切にしながら楽しめば数倍作品を好きになれると思います。
私事ですがノベルゲーム業界でクリエイターとして活動したいと考えています。熱意を持ってゲームを作っている方がこんなに居るんだ!ってワクワクしましたし、改めてこの業界に入りたいと強く思いました。
正直ノベルゲームには抵抗のある人、やったことない人もいるかもしれません。
この作品は、ノベルゲームに抵抗ある人も、慣れ親しんでいる人もプレイしてほしい作品です。
美しい絵があり、彩り豊かに見せる演出があり、絵を引き立たせる最高の物語を最高の音楽で楽しむ。
この作品は美少女ゲームではなく芸術作品のようなモノだと思っています。
前作「Re:lieF」を通して、考え方、価値観が変わった!っていう人も多くいました。私もその1人です。
たくさんの方がこのTrymenTに触れて、前に進むことができますように。
低迷し続けるこのノベルゲーム業界に光を照らす作品になることを願っています。
この作品の体験版はPCだけでなくスマートフォンでもできますのでぜひやってみてください!
最後にクリエイターの皆様、最高の作品を楽しみにしながら応援しています。
【TrymenT公式サイト】
【TrymenT オープニングムービー】
https://www.youtube.com/watch?v=eF-tY4_SVtU
【体験版】
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当記事で使用されている画像、及び引用文献はすべて「TrymenT」または著作者に帰属しており、使用はすべてTrymenTガイドラインに基づいて行っております。
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(ガイドライン:https://re-tryment.com/guideline/)
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