特別企画

 『推し』の科学
プロジェクション・サイエンスとは何か

講演者
久保(川合)南海子(愛知淑徳大学心理学部教授)

指定討論者
後藤秀爾(愛知淑徳大学名誉教授)

司会
斎藤和志(愛知淑徳大学心理学部教授)

最近注目されている「推し」。フィクションであるマンガやアニメのキャラクターに実在を感じる、実際に出会い触れることはほとんどないアイドルやアーティストに生きがいを見出す…。「いま、そこにない」ものに思いを馳せること、そしてそれを他者とも共有できることは人間ならではの「知性」です。講演者の久保(川合)南海子先生には、さまざまな「推し活」を端緒として、認知科学から提唱された「プロジェクション」という最新の概念で、こころの働きを紐解いていただきます。さらに、後藤秀爾先生に加わっていただき、臨床心理学の視点を交えて話を深めていきたいと思います。

講演者・指定討論者のご略歴

久保(川合)南海子 先生

1974年東京都生まれ。
日本女子大学大学院人間社会研究科心理学専攻博士課程修了。博士(心理学)。

日本学術振興会特別研究員、京都大学霊長類研究所研究員、京都大学こころの未来研究センター助教などを経て、現在、愛知淑徳大学心理学部教授。

専門は実験心理学、生涯発達心理学、認知科学。
著書に『女性研究者とワークライフバランス キャリアを積むこと、家族を持つこと』(新曜社)ほか多数。 

後藤秀爾 先生

1950年岐阜県生まれ。
名古屋大学大学院教育学研究科博士課程単位取得満期退学。教育学修士。

愛知学泉女子短期大学、愛知学泉大学コミュニティ政策学部、愛知淑徳大学心理学部教授を経て退職。
現在、社会福祉法人あさみどりの会理事長、愛知淑徳大学名誉教授。

専門は障害児支援を中心とした臨床心理学。
著書に『心の物語と現代の課題─心理臨床における対象理解─』(ナカニシヤ出版)ほか多数。