開催にあたって
開催にあたって
このたび「第9回 東北医真菌研究会」を開催するにあたり、大会長としてご挨拶申し上げます。
本研究会は、基礎研究と臨床現場を結びつける学術交流の場として発展してまいりました。真菌症はしばしば診断が難しく、既存の抗真菌薬に対する耐性菌の増加や新興真菌感染症の台頭など、臨床現場において大きな課題となっております。こうした問題に立ち向かうためには、病態の解明や新規診断法・治療法の開発を進める基礎研究と、それを臨床で検証・応用する実践的取り組みの融合が不可欠です。本研究会がその架け橋となり、双方の活発な議論と交流を通じて真菌学の発展に寄与することを願っております。
これまで本会は仙台での開催でしたが、川上和義先生のご依頼により、本年は初めて山形で実施する運びとなりました。会場は山形駅からほど近い「ヤマコーホール」を選び、遠方からお越しの皆さまにもご参加いただきやすい環境を整えております。
また、本研究会は会員の方々のみならず、真菌症や関連領域に関心をお持ちの臨床医、研究者、学生や研修医の皆さまにも広く門戸を開いております。多様な立場からの参加が相互理解を深め、学問的にも臨床的にも新しい展望を拓くことにつながることを期待しております。
私自身、山形に赴任して日も浅く、スタッフも少人数であるため、開催にあたり行き届かぬ点も多々あろうかと存じます。その点につきましては何卒ご寛恕賜りますようお願い申し上げますとともに、本研究会が皆さまにとって有意義な学びと交流の場となりますことを心より祈念し、開会のご挨拶とさせていただきます。
山形大学医学部 感染症学講座
教授 浜本洋