データを用いたネットワークの構築
constructing networks from data

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いくつかの点を線で結ぶと、網のような模様が出来ます。その模様をネットワークと呼びます。ネットワークでは、点をノード、線をリンクと呼びます。ネットワークには、既にその構造が形成されていて、容易にそれを知ることができるものもあれば、詳しい観察や分析によって、ようやくその構造が分かるものもあります。例えば、ある部屋の中で、多くのパソコンがあちこちに置いてあります。パソコン間でデータのやり取りをするため、それらのパソコンがケーブルでつながっています。パソコンもケーブルも目で見えるので、そのつながりをネットワークとしてすぐに認識することが出来ます。この場合、パソコンがノード、ケーブルがリンクとなります。一方で、パソコン間のデータのやり取りが無線で行われている場合、私達はその電波を目で見ることは出来ません。色々な場所に置いてあるパソコンが見えるだけで、パソコン間のつながりを知ることが出来ません。したがって、このままではネットワークを認識することが出来ません。しかし、パソコン間のデータのやり取りの記録があれば、パソコン間のつながりを知ることが出来、ネットワークの図を描くことが出来ます。ここでの主な研究対象は、後者の例のように、あらかじめ構造が分からないネットワークです。データを詳しく調べてつながりを特定し、ネットワークを構築します。データの特徴やデータの関係性が持つ意味をより正確に反映したネットワークをデータから構築するため、サロゲート法や統計モデルを応用しながらネットワークを構築する研究を行っています。

データからネットワークを構築
データの振る舞いが大きく異なる場合、一般的には、それらのデータの関係性を特定することは困難です。しかし、サロゲートデータ法や統計的モデルを応用することで、そのような困難な場合でも、データ間の関係性を特定することが可能となります。