日本が参画している次世代国際超大型光学赤外望遠鏡計画である Thirty Meter Telescope (TMT) は、従来の望遠鏡を遥かに凌駕する集光力・画像感度・空間分解能を有し、太陽系外惑星における生命探査や初代星・銀河の進化過程の解明をもたらすことが期待されています。TMT の運営・建設を担う TMT International Observatory (TIO) では、2022年末から2023年前半にかけてNSF PDR (Preliminary Design Review) が行われ、サイエンスの検討も再開されてきています。そこで TIO 全体の機運に乗じ、日本国内でも TMT サイエンスを強化し新しいサイエンスケースを創造するために、サイエンスワークショップシリーズ TMT-ACCESS (TMT eArly Career Centered, Engineers-Scientists Synergy) を開催します。
新しい建設タイムラインの下で TMT による新たなサイエンスケースを幅広く検討するために、TMT-ACCESS はディスカッションに重点を置いた分野横断型のサイエンスワークショップです。分野横断型とすることで、異分野の研究者間の交流を生み、各分野の境界領域にあるような新しいサイエンスケースを創出します。また、望遠鏡・装置開発者と科学研究中心のサイエンティストの相互理解を促進できるようなディスカッションやプログラムも提供し、サイエンスケースから次世代装置の計画・提案にもつながるような議論の場を提供します。
第2 回目のワークショップは、東北大学において開催される国際会議"ELT Science in Light of JWST" に合わせ、東北大学の青葉山キャンパスにて対面開催します。今回は「日本がリードする20年後の光赤外線天文学」をテーマとして、 宇宙論・マルチメッセンジャー天文学・銀河形成・系外惑星・装置開発に関する招待講演をベースに、この先 10 年間に予想される天文学の発展を踏まえて TMTで取り組むべきサイエンスの強化・創造とその実現に必要な観測装置について議論します。また、東北大学で行われている装置開発のラボ見学も行います。なお、本ワークショップの趣旨から、対面のみでの開催となります。また今回は、日本語での講演・議論がメインとなることをご了承ください。
分野・研究手法/波長を問わず、将来 TMT を利用した研究を行いたい研究者からの参加を期待します。特に、若手研究者からの参加を強く推奨します。現在若手研究者には、TMT サイエンス検討の機会がほぼありません。TMT-ACCESS は、TMT のサイエンスケースの密な議論とともに、TIO や 国立天文台 TMT プロジェクトの進捗や取組について学ぶ機会を提供します。国際プロジェクトでの活躍を目指す若手研究者はぜひ奮ってご参加ください。
日時:2024年 6月 10日 (月) 〜 6月 12日 (水)
場所:東北大学 青葉サイエンスホール(10-11日)・青葉山コモンズ(12日) (宮城県仙台市)
系外惑星 川島 由依 (東北大学 )
銀河形成進化 矢島 秀伸 (筑波大学)
マルチメッセンジャー 樫山 和己 (東北大学)
宇宙論 砂山 朋美 (アリゾナ大学)
装置開発 田村 直之 (国立天文台)
装置開発 (兼東北大談話会) 鈴木 竜二 (国立天文台)
TBD
自身の研究費を持たない参加者への旅費補助を行います。旅費補助を受給する方には、ワークショップ運営に積極的に参加していただいています。例えば、以下のような活動が含まれます。
グループディスカッションの司会・調整
グループディスカッションの書記
グループディスカッションの総括・発表
ただし財源が限られていることから、ご希望に添えないこともあることをご了承ください。
以上、了承していただける方は、レジストレーションにて旅費補助の申請を行ってください。補助の有無の結果は遅くとも5月上旬にご連絡いたします。
参加登録は締め切りました。
旅費補助希望者 2024年 4月 14日 (日)
一般締切(補助なし) 2024年 5月 12日 (日)
Contact: tmt-access_at_ml.nao.ac.jp ( "- at -" は @ に置き換えてください)
Supported by: 国立天文台 TMT プロジェクト, TMT 科学諮問委員会