Story
――カラスが鳴いたら、人が死ぬ。
1926年。元軍人の狙撃手・深山と観測手・渡利は台湾で、台湾黒社会の殺し屋として生計を立てていた。数年前の狙撃任務で少女を誤射したという事実を直視せず、仕事を遂行していく二人。
そんな二人と生活を共にする少女、台湾黒社会の女角頭、ルースカ・マーフィアを統べる憲兵隊、そして、かつての教官……。複雑に絡み合う利害関係とその因果によって、深山と渡利は傷だらけになりながらも憲兵隊との戦いに身を投じていくことになる。濡羽色のスプリングフィールド銃「M1903」を抱えて……。
Broadcast
◀︎第1話▶︎
大正時代末期、大日本帝国は秘密裏に狙撃手・観測手を養成していた。
その計画も最終段階を迎えつつある中、狙撃手・深山と観測手・渡利にある任務が課せられる。
「憲兵将校の娘を人質にとったシベリア帰りの軍人4人を狙撃し、排除せよ」 二人は休暇返上で現場へと急行するが……。
◀︎第2話▶︎
深山と渡利は、人質救出の失敗後、落ち延びた先の台湾で出会った少女・リーフェンの家に居候していた。
彼らは台湾黒社会と憲兵隊の抗争が激化するその街で、台湾黒社会の女角頭ベイファンの依頼で「憲兵殺し」を生業としていた。
二人は弾丸をターゲットに叩き込むべく、今日も車を走らせる。
◀︎第3話▶︎
深山、渡利、リーフェンの3人はレストランに来ていた。
そこへ少しばかりして姿を現したのは、憲兵隊の箸本分隊長と、かつて深山と渡利の案内人を務めた西国軍曹の2人だった。
彼らのすれ違いは、新たなすれ違いを生んでいくことになる。
◀︎第4話▶︎
リーフェンに殺し屋であることを知られてしまい、家を追い出された深山と渡利。
彼らはベイファンの世話になるべく、大雨の中、アジトに訪れる。
しかし、そこにベイファンの姿は無く、血塗れになったベイファンの側近ユーウェイと死屍累々の状態のアジトの姿があるのみだった……。
◀︎第5話▶︎
箸本分隊によって囚われの身となったリーフェン救出のため、深山と渡利は、憲兵の待ち構えるウヰスキー工場跡地に潜入。
持ち前の狙撃技術で次々憲兵を排除していく深山と渡利だったが、彼らを狙う狙撃手の姿が。
その狙撃手こそ、深山と渡利を育てたかつての教官、オルガ。最強の敵が二人に立ちはだかる。
◀︎最終話▶︎
箸本は高らかに宣言した。「5時になったら小娘を殺す」。
リーフェン救出までのタイムリミットまではあと数分。
箸本を撃ち抜くべく思案する深山と渡利だが、オルガが虎視眈々と彼らを狙う。
人質に囚われたリーフェンに雷雨の忌まわしき記憶を重ねながら、2人は最後の攻勢に出る。
Characters
深山秀清
(CV:大堀翔太郎)
大日本帝国陸軍技術本部第三部に設置された「仮設特業隊」の元狙撃手。
シベリア出兵への従軍経験があり、パルチザンの包囲から、小銃一丁で生還したベテラン下士官だったが、ある事件以降、殺し屋をしている。
狙撃の技術は一流だが、どこかぼんやりとしたところがある。ヘビースモーカー。
渡利俊通
(CV:長谷川タイキ)
大日本帝国陸軍技術本部第三部に設置された「仮設特業隊」の元観測手。
シベリア出兵への従軍経験があり、深山と共にパルチザンの包囲を振り切ったベテラン下士官だったが、ある事件以降、深山と殺し屋をしている。
状況把握に長けた優秀な観測手だが、短気で頭に血が上りやすい性格。
アン=リーフェン
(CV:有栖川えり)
台湾のはずれ、鳳楽地区に住む18歳の少女。唯一の家族であった父を喪ってから一人で生きてきたが、現在は内地からやってきた深山、渡利と共に暮らしている。
イェ=ベイファン
(CV:kirry)
台湾ヤクザ”台湾黒社会”の中でも、鳳楽地区一帯のヤクザ共を束ねる女角頭。アヘン密売を主な生業としており、深山と渡利にはその商売敵の暗殺を依頼している。趣味は車の運転。
テー=ユーウェイ
(CV:yoshiaki)
ベイファンの側近で、色眼鏡がトレードマーク。どちらかというと寡黙な男であるが、ベイファンへの忠誠心は非常に高い。
箸本直家
(CV:憂伊槻)
鳳楽地区の憲兵分隊の分隊長。憲兵中尉。表向きでは治安維持活動として台湾ヤクザ掃討にあたっているが、実際には子飼いのロシアヤクザを用いてアヘン密売を行なっている汚職軍人。
西国忠邦
(CV:松浦太一)
帝都の憲兵隊所属だったが、台湾の部隊に転属となった男。憲兵軍曹。軍人として、憲兵としての職務に忠実で、正義感に溢れる下士官であるが、箸本の悪事の片棒を担がされている。
星兄弟
(CV:ひおん)
鳳楽地区の憲兵分隊に所属する伍長。年の近い兄弟で、双子なみに背格好が似ている。台湾ヤクザ掃討作戦の中で深山と渡利に遭遇してしまうのだが……。
大橋重介
(CV:どいしょ)
陸軍技術本部第3部の中佐。国産狙撃眼鏡開発計画の責任者。狙撃手養成計画にも携わる。ドイツ視察の帰路、ロシアでオルガと出会い、彼女の亡命を手助けした。
オルガ=イヴァネンコ
(CV:一条乃愛)
かつてロシア帝国軍婦人決死隊”バタリオン”に所属していた女性兵士。ロシア革命で祖国を追われるが、日本へ亡命。実戦経験を活かし、大橋のもとで狙撃教官となる。深山と渡利の師。
Staff
下記、敬称略
企画/帝国トンボ
原作・脚本/長谷川タイキ
声の出演/大堀翔太郎、長谷川タイキ、有栖川えり、kirry 、yoshiaki、憂伊槻、松浦太一、ひおん、どいしょ、一条乃愛、千怜
音響演出/一条乃愛
制作進行/上月天宇
音響編集/しろたろう
編集監督/長谷川タイキ
キャラクターデザイン・イラスト/佐々倉
音響効果/効果音ラボ、効果音辞典、帝国蜻蛉音響部
音楽/DOVA-SYNDROME、大堀翔太郎
録音/帝国蜻蛉音響部
広報/一条乃愛、しろたろう
助監督/yoshiaki、憂伊槻
監督/長谷川タイキ