TCBT強迫性障害プログラムディレクターの新明一星です。私は、2017年まで国立精神・神経医療研究センター(認知行動療法センター)で強迫性障害の治療に関する研究をしてきました。これまでの経験を治療を必要とされる方に還元するために、TCBTを設立いたしました。施設の特性上、比較的重症度の高い方を多く治療してきました。強迫性障害の治療は、薬物療法に並んで、認知行動療法の効果が実証されていますが、治療を受けることのできる方は多くありません。周囲に専門家がいなかったり、治療する意欲が高まらないことなどが理由に挙げられます。治療をしたけれどもうまくいかない場合にも、気軽にご相談ください。認知行動療法を開始するまでの準備を慎重にすることで、治療を円滑に行うことができます。皆様のご来室をお待ちしております。
〒180-0004 東京都武蔵野市吉祥寺本町1丁目26−4 2F
強迫性障害(Obsessive Compulsive Disorder: OCD)とは、洗浄、確認、心の中のおまじないなどが過剰となり生活を送ることが困難となる病気です。
強迫の形は様々です。
手洗い、持ち物を洗う(拭き取る)、入浴、排便後の拭き取り、アルコール消毒、血液、分泌物、見えない汚れ(ばい菌、放射線などの汚染物質)を洗浄する、付着したものを避ける、戸締りを決まった回数行う、コンロが消えているか黙認、触る、電気を決して確認、頭の中で好きな数字と嫌いな数字を思い浮かべる、嫌いな人を思い出すきっかけを避ける、帰宅時に風呂場にすぐに行く、家族にも入浴させる
など、他にもたくさんあります。
強迫性障害の原因は、はっきりとはわかっていません。
近年の脳画像研究では、脳内の情報処理の問題であると指摘するものがあります。
などに眼窩前頭皮質、線条体、視床が関与しているという仮説があります。
セロトニン、ドパミンなどの脳内物質の関与も示唆されていますが、はっきりとは解明されていません。
症状を悪化させる心理的要因はいくつか存在します。
他の精神疾患との重複(うつ病、PTSD)、喪失体験、過度なストレス、出産などは、症状を悪化させるだけでなく、治療意欲を低下させます。
家族と同居をさせている方は、衝突や生活を円滑化するために、家族が強迫行為をしやすく手伝ったり、生活パターンを合わせること(accomodation=巻き込まれ)が挙げられます。
治療意欲は極めて重要なことで、治療の予後を占うと言っても過言ではありません。
認知行動療法の治療成績は、他の精神疾患として高いものですが、相性の悪さ、治療理念の不理解などで脱落してしまうと、治療意欲を大きく低下させてしまうことになります。
認知行動療法、森田療法は優れた治療法ですが、もしもこれまでうまく行っていないのならば、回復力の妨げになっている事柄を明らかにすると良いでしょう。
TCBTでは、治療をするまでに至らない、他施設で治療をしたけれどうまくいかなかったという方の対応をしています。
これまでの私の経験では、治療を懸念する理由と、回復された方の特徴は以下のようなことでした。
もしこれらが足りないと感じたら、治療に対する誤解や非効率な努力がないか見直してみましょう。
治療の主な流れは以下のようになります。
治療が困難化している場合、いくつかの要因があります。
当てはまるものがないかチェックしてみてください。
認知行動療法の治療者は基本的に、症状を円滑な治療を行うためには、以下のような取り組みが必要です。TCBTでのプログラムは大まかにこのような取り組みをしています。
認知行動療法、曝露反応妨害法は効果が科学的に実証されています。
ができれば、高確率で症状は改善します。
ただ、罹病期間が長くなると
など、強迫性障害以外の問題が大きくなってしまい、身動きが取れなくなってしまいます。
TCBTでは、曝露療法の準備を整えるためのカウンセリングを行っています。
強迫性障害の悪化要因は、主にストレスです。
その中の一つが家族関係です。
当事者、家族共に、疲弊してしまうのが強迫性障害の特徴です。
曝露反応妨害法とは、儀式をせずに不安・不快感を感じる、それだけです。万人ができないことをやる必要はありません(勧める先生もいますが、私はしません)。
そう思われる方がほとんどですので、まずは治療者と一緒に始めてください。
治療が進んでいくと、徐々に儀式をしない瞬間が増えていったり、儀式をしないことで逆に生活が楽になる経験ができるようになります。
曝露療法に取り組んでいる姿を家族に見せると、家族の考え方も変わっていきますよ。
認知行動療法、曝露反応妨害法は効果が科学的に実証されています。
ができれば、高確率で症状は改善します。
ただ、罹病期間が長くなると
など、強迫性障害以外の問題が大きくなってしまい、身動きが取れなくなってしまいます。
長い間症状を経験していると、何が正しくて、間違っているのかがわからなくなってきます。
自分の何もかもがおかしいのではないかと思うと、無力感、無価値感が強くなってしまいます。
でもそう思うのは、あなただけではありません。
多くの人がどう過ごしているのかについても目を向けましょう。
人が自分の行動を変えることは楽なことではありません。
つい今まで通りの行動に戻ってしまうのが当たり前なのです。
人間の脳は新しいことを学ぶのが苦手なのです。
新しいことを始める時には、続けられる練習量と応援してくれる人を持つことです。
多くの人が教室に通ったり、コーチをつけたりするのはそのためです。
一人だけで大成した成功者は、ほぼいませんよ。
アクシデントや症状の悪化は、治療中にはつきものです。
思うようにいかない時には
そんな時は
ことも大切なのです。
ストイックになっても、うまくいかないときはあるのです。