多くの先進国で、法人税率の引き下げと課税ベースの拡大を柱とする法人税の改革が行われてきた。日本でも、2015年度から2016年度にかけて、「稼ぐ力」のある企業の税負担を軽減することにより経済成長を促進するため、同様の改革(「成長志向の法人税改革」)が実施された。
本研究は、この改革が企業行動(投資、雇用、資金調達、イノベーション、成長、参入、退出など)およびマクロ経済に及ぼす影響について、日本の法人のほぼ全数を網羅する法人税申告書のデータを用いて行うものである。
なお、本研究で用いる法人税申告書の個票データは、国税庁(税務大学校)との共同研究として、我が国で初めて利用・整備するものであり、その記述統計量自体にも大きな価値がある。