集合論と無限
私たちは日常的に、ものの個数を数え、その大きさを比べます。集合論の創始者であるCantorは、この「大きさの比較」を無限集合に対して拡張し、様々な無限集合の大小を比較しました。その結果、自然数全体ℕ、整数全体ℤ、有理数全体ℚはいずれも同じ大きさの集合(可算集合)であることがわかりました。
それでは、無限集合はすべて同じ大きさなのでしょうか?Cantorは対角線論法という巧みな論法を用いて、実数全体ℝはこれらよりも真に大きな集合(非可算集合)であることを示しました。つまり、ひとくちに無限といっても、その大きさは一つではないということがわかったのです。この発見を契機に、集合論は特に無限集合を分析することで、無限についてのさまざまな性質や構造を明らかにしてきました。