亡魂狙撃兵
月裂きの幽鬼
亡魂狙撃兵
月裂きの幽鬼
メインの登場作品 「SFAG vs 紅月武者」
キャラクタークレジット:Syumai_giant
「我の鷹の目からは逃れられない。」
ー 月裂きの幽鬼
フルネーム:天草 寿頼
性別:♂
種族:樹人
年齢:不明
誕生日:不明
出身地:不明
所属:月裂き
好きなモノ:不明
嫌いなモノ:不明
怪異「紅月武者」に従う眷属の一人。
幻惑で姿を乱らせ、隠し持つ火縄銃で撃ち抜く。
槍も当たらぬその幻術、対応できる者はなく、次々と倒れていく。
天草 寿頼(あまくさ じゅらい)はかつて、破戒僧の一端であった。
産まれた時から骸骨のような身体と不気味な角を持った寿頼が地域の人に受け入れられることはなかった。
人々はそれを不吉と感じ、座敷牢に寿頼を閉じ込めた。
長い時が経ち、寿頼が外に出ることが叶ったのは、村が戦火で滅びた十三の頃であった。
人から蔑まれた歴史を持つ寿頼がまた人を信じることは難しかった。そしてまともな子供時代を送らなかった寿頼にとって、俗世の生活というものは完全に別の生物の領域だった。
そんな中、彼は心霊学に興味を持ち、その真偽を確かめるため禁忌とされる深層へ降りた。
彼がその先で見た物は人生観を変える、興味深い物であった。
俗世で生きていけぬ化け物。彼は人生で初めて「同族」と出会ったのである。
その化け物を倒した寿頼は、その身体を食べてみることにした。
隅々に黒い呪いが澄み渡り、凄まじい痛みと内臓が零れ落ちるような不快感が身体を駆け巡る。だが寿頼はこれに幸福を感じていた。
自分を十三年も閉じ込めた、憎たらしい肉の牢獄を壊せるのだから。
地上に戻った寿頼は何もかもが新鮮に感じた。周りを飛ぶ小鳥。川のせせらぎ。血の暖かさ。
「命」の気配を感じ取るランブルデッドの性質を喰らい、「実在する幽霊」となった寿頼は、常世最強の生物兵器と化した。
「僧」とは名ばかりの血濡れの傭兵として戦で日銭を稼ぐ寿頼は、戦国大名 極夜家の下に雇われ、戦場を恐怖に包んだ。
場所の分からぬ狙撃。位置を見つけても意味不明の瞬間移動で行方をくらまされ、いざ近づくことができても自分たちの一寸先の闇にいた武士たちはおぞましい悲鳴の後息絶えていた。
寿頼はいつからか「幽鬼」として畏怖され、寿頼がいるという報が入った戦場では、誉れある武士にもかかわらずその名を聞いて逃げ出す者がいるほどであった。
寿頼はその腕を大名極夜 成国に気に入られ彼の忠実な家臣となった。
その忠誠は百年の物ではなく、時代が現代に替わった頃にも続いていた。
寿頼はとても満たされている。自分のやるべきことが明確な人生とは、素晴らしいものだ。
レンダーイラスト
(作:Syumai_Giant)