「月裂き」大将
紅月武者
「月裂き」大将
紅月武者
メインの登場作品 「SFAG vs 紅月武者」
キャラクタークレジット:Syumai_giant
「狼煙を上げろ!!血を流せい!!」
「道行く者是非も無く、総勢皆殺しじゃあ!!!」
ー 紅月武者
フルネーム:極夜 成国
性別:♂
種族:人間(怨霊)
年齢:57(享年)
誕生日:9月15日
出身地:アマテラス
所属:月裂き
好きなモノ:返り血
嫌いなモノ:弱虫
大昔にアマテラスを統治していた戦国大名。
かつて起きたとても大きな合戦にて、信頼を置く家臣3人と共に戦死した。
長い時が流れた現在、極夜成国は「紅い月の夜に突然現れ、大名行列に居合わせてしまった不運な人を惨殺する恐怖の紅月武者」として、アマテラスで恐れられる都市伝説となった。
現代では、子が親に対して「早く家に帰らないと紅月武者が攫いに来るよ」と怯えさせる「なまはげ」のような童話とされる。
極夜 成国(きょくや なりくに)は、魂を夜と共にした。
成国が床に付くことを、他の武将たちは見たことがなかった。成国は至る所を駆け回り、見知らぬ首を掴んで帰ってきた。
愚かな奴は、戦う必要のない隣の村を気分で滅ぼしていたのだ。人々は成国のことを「凶鬼の顕現」として恐れていた。
成国の恐怖が世界に知れ渡ったアマテラスの大戦では、重い甲冑を背負いながらすさまじい勢いで敵を掻っ捌いていったとされる。その猛攻はかつての大戦を描いた屏風にも描かれている。他の武将が火縄銃の後ろで好機を伺う中、成国と思われる人物は誰もいない空白のど真ん中に描かれていた。つまり成国は「火縄銃」に対してその身一つで突撃していたのである。
仁義に外れ、慈悲もなく。
そんな「化けたモノ」が天下を取るのは必然か否か。
アマテラスは、突撃した命知らずにもかかわらず生き残っていた、極夜 成国が統一した。
天下大名 極夜 成国の下に就く家臣に築かれたものは、「信頼」ではなく「畏怖」であった。
我らには睡眠が必須である。しかし成国には睡眠すら既に始末しているのだ。
我らが寝ているうちに、首を落とされてもおかしくはない。
そんな絶対的な恐怖によって、成国の粗暴な動きにも関わらず、夜盗はおらず政治は極めて安定していた。
だが、恐怖政治というものにはいつか限界が訪れるものである。
夜遅く、誰かが成国の屋敷の門を叩く。家臣が門を開けると、そこには数えきれないほど大量のたいまつの光。
謀反であった。屋敷は一瞬で血の海と化した。
民衆の反乱に気付いた成国と忠実な家臣3名が怒りに暴れ、四千あまりの民衆がその夜に息絶えた。
その日の朝、一枚の張り紙が表に出される。
「大罪人極夜成国、今宵討ち取ったり」。恐怖政治は終わり、民衆から信頼される新たな大名が選ばれた。
『恐怖で支配しても結局は成国のように失敗してしまうから、みんなは人に優しくしよう』
これが教科書で伝えられる極夜 成国という"悪人"の愚かな歴史であった。
‥‥話には語られていない続きがある。
極夜 成国は、死んでもなお諦めていなかった。アマテラスだけでは満足できない。
「世界統一」である。
諦められぬのならば、生き返るのが常世の不思議である。
極夜 成国、いや、変貌した『紅月武者』は、丑三つ時の頃アマテラスの路地に現れるようになった。
おぞましい祭囃子と、「大名のおな~り~」という死者の掛け声を上げ、「大名行列」が始まるのだ。
その大名行列に慈悲はない。生者が視界に入れば殺すまでである。
極夜 成国は人知を超えていた。成国は「化物のよう」ではあらず、純粋なただの怪物に成り果てたのだ。
レンダーイラスト
(作:Syumai_Giant)