スリーマー社の御令嬢
ガブルちゃんの後継者!
マーシャ
スリーマー社の御令嬢
ガブルちゃんの後継者!
マーシャ
メインの登場作品 「木佐瓦トンネル 再臨」
「キレイなのも、心地よくて好きです。」
「でも、泥に濡れたほうが、綺麗なものがはっきり見えるって」
「あのわるい子が教えてくれたんです。」
ー マーシャ
フルネーム:マーシャ・スリーマー
性別:♀
種族:ウサギ獣人
年齢:17
誕生日:11月20日
出身地:フロストヴァル
所属:高校生
好きなモノ:冒険!
嫌いなモノ:金
大手寝具企業「スリーマー社」の一人娘。
スリーマー社の跡継ぎとして相応しい存在に育てるために、虐待じみた英才教育を受けていた。
親友ガブルとの、とある騒動の果てに、彼女は親の引いたレールを外れ、世界中を旅する道を選んだ。
ジャンプを繰り返すほど、攻撃の威力が上がる。
攻撃を放つと、溜めた力は抜けてしまう。
スリーマー社 CEOの父と、その妻との間に生まれたマーシャは、8か月になる頃から遊びを奪われた。
習い事と勉強に10時間を費やし、マーシャが好きに使える時間は1週間に1時間、あるかないかであった。
それが会社の娘としての責務だと思い、心にヒビが走っても我慢していたマーシャは、ある日の下校中にガブルと出会う。
道の曲がり角でぶつかったガブルは、マーシャに様々な冒険の記録を話した。
マーシャはその、冒険というものに心を惹かれ、いつしかガブルとマーシャは親友となった。
少ない自由時間を使い、ガブルとマーシャは近場のカフェで雑談をするようになった。
マーシャにとって、その短い時間は自分の「呪い」を忘れられる、唯一の救いの場であった。
ある日の正午、ガブルとマーシャはいつものように席に座り、冒険譚に心を躍らせていた。
「いつか一緒に会いに行こう」と、ガブルはマーシャに母の家の場所を教える。
そして「"木佐瓦トンネル"という場所に行かなければならない」と告げ、ガブルは去っていった。
「終わったら、またマーシャに会いに来る」という約束を交わして。
結局、ガブルが戻ってくることはなかった。
不安で締め付けられ、枕を涙で濡らし、いつものカフェに座り、ガブルの帰りを待った2か月間。
彼女は親の支配の及ばない場所で、ガブルの配信のアーカイブを見つける。
「お金が手に入ったので、引退します」その言葉だけで、それは終わっていた。
「また会いに来る」という約束を忘れていなかったマーシャは、この状況に違和感を感じる。
ガブルに何があったのかを知るため、マーシャは思い立ち、ベッドを飛び出す。
門限を破った、真夜中の脱出。帰ってくれば両親の怒号が待っている、覚悟の家出であった。
初めて乗る、ひとりだけの4時間の電車旅行でへとへとになったマーシャは、あの時貰った「母の家の場所」に向かう。
ガブルの母に話を聞けば、ガブルがどうなったか分かると思ったからだ。
しかしその思惑は壊れることになった。ガブルの母は死に、その家は売られていたのだ。
この恐怖を直視したことで、マーシャの意思は折られ泣き崩れてしまう。そんなマーシャへ送られてきたメッセージは、
親友ガブルからの「たすけて」というメッセージ、そして「木佐瓦トンネルの奥地」に設定された位置情報だった。
マーシャは震える足を引きずりながら、ガブルが呼んだ木佐瓦トンネルへ足を踏み入れる。
ガブルが進んだと思われる道を進み、位置情報の場所へたどり着いた時、そこで待っていたのは、
化け物へと成り果てた、ガブルの姿であった。
後ろから殴られたマーシャ、気が付くと、サングラスの男によって介抱されていた。
サングラスの男はマーシャに言う。
「友人を助けるためには、精神世界でガブルを助ける必要がある。そうすれば、彼女は元の姿に戻る」
マーシャはその言葉に従い、瞑想をする。マーシャの頭にシャベルを振り下ろすその男。
マーシャは避けることができた。他人のはずのサングラスの男から、出していない「ガブル」の名が出ていたからである。
そして男は…「シューボンド」は本性を現す。ガブルとその母をけなし、次はお前が同じになる番だと機関銃を取り出し、乱射する。
嫌いだった格闘技の習い事、それが功を奏し、マーシャは素早く物陰に隠れる。
乱射によって煙の舞う中、物陰から飛び出した影に風穴を開けたことで、勝利を確信するシューボンドであったが、
すでにマーシャは背後に回っていた。シューボンドが必死に撃っていたものは、マーシャが物陰から投げたマネキンだった。
マーシャの強烈な蹴りにより、義足を折られたシューボンドは命乞いをするも、それが受け入れられることはなかった。
シューボンドの最後の足掻きも軽くあしらわれ、マーシャは地上に戻り、シューボンドは危険な深層に取り残されることとなった。
トンネルから脱出したマーシャは、自分の父親からの電話に出る。
父親からの強い叱責と罵倒によって、マーシャの目に涙が浮かぶ。
ガブルがカフェでかけた一つの言葉。
「…人生、何しても結果オーライになるもんだよ?マーシャちゃんも元気出して!」
その言葉に勇気づけられ、彼女は「死ぬ」ことを選ぶ。
父親からの電話、今までの自分。その象徴たる携帯電話をへし折り、投げ捨てた。
父親の怒り狂う声を受け流しながら、彼女は新しい旅立ちに向かって歩み出した。
その日、スリーマー家の一人娘、マーシャ・スリーマーが行方不明となった。
会社は総力を挙げて捜索に乗り出したが、結局見つかることはなかった。
最終的に、マーシャ・スリーマーは「死亡した」として処理された。
会社のしがらみから解放され、辛く汚い世界に放り出されたマーシャは感慨に浸る。
「私、いろんなところ行ってみたい。」
彼女は明日に向かって歩き出す。親友ガブルの魂を、いつか地下から救い出すと決意して。
目の前で起きているネズミ泥棒と警官のカーチェイスを見ながら、彼女は笑うのだった。
マーシャのモチーフは「ホーランドロップ」。たれ耳が特徴のウサギです。
彼女の背中には鞭で出来た傷跡が刻まれている。
眩しくて、戻したい瞬間。
止めればよかった。
レンダーイラスト
(作:Syumai_Giant)