国連海洋科学の10年プロジェクト
SynObs
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SynObsについて
プロジェクトの概要
「Synergistic Observing Network for Ocean Prediction (SynObs)」は気象研究所がフォーカルポイントを務める「国連海洋科学の10年」プロジェクトです。
現場観測や衛星などの様々な観測プラットフォームを組み合わせ、海洋予測、および、大気海洋結合予測にとって、最適な海洋観測ネットワークを提案することを目指しています。
上記の目標を達成するために、海洋予測システム、および、大気海洋結合予測システムにおける海洋観測データのインパクト評価や、観測データをより効率的に活用するためのデータ同化手法の開発を推進しています。
全球、外洋、極域、沿岸などあらゆる海域の海洋観測や予測を対象としており、水温、塩分、流速などの物理要素に限らず、化学成分や海洋生態系を要素とした観測や予測も推進の対象としています。
SynObsは、国際研究コミュニティーOceanPredictが主導する「国連海洋科学の10年」プログラムForeSeaを親プログラムとし、OceanPredict観測システム評価タスクチームが主導しています。
主な活動について
SynObs フラッグシップOSE
本プロジェクトでは、海洋予測システムの持つ誤差や特性に依らない海洋観測データの有用性を明らかにすることを目的とします。そのために、国内外の多くの予報機関・研究機関が参画し、それぞれの海洋予測システムにおいて、共通した実験設定の元で数値実験を行い、海洋予測に対する観測データのインパクトを評価します。
海洋観測ネットワークのデザインや維持のために有効活用されるように、海洋観測データのインパクトに関する研究成果を、幅広く紹介することを推進しており、その一環として、現在、学術誌Frontiers in Marine Scienceの特別論文集を編集しています。また、海洋観測データのインパクトに関するレポートの作成も計画しています。
海洋観測データを有効活用するためのデータ同化手法の開発を促進しており、ワークショップ等での研究成果の共有を推奨しています。
現業的な海洋予測システム等の運用により得られる海洋観測データの品質やインパクトに関する情報を準リアルタイムで海洋観測コミュニティと共有するフレームワークの構築を目指します。
SynObs Kickoff Workshopを2022年11月につくば市の研究交流センターで開催しました。
OceanPredictと観測システム評価タスクチーム
OceanPredictは、海洋モデルや海洋データ同化システムを用いた海洋予測やその有効活用のための研究協力を行う、国際学術コミュニティです。現在、国連海洋科学の10年プログラムForeSeaを主導しています。UNESCO政府間海洋学委員会(IOC)や国際気象機関とも協力しています。
観測システム評価タスクチームは、OceanPredictが立ち上げた6つの専門タスクチームのうちの一つで、海洋予測の立場からの海洋観測システムの評価や設計を目的としています。現在、国連海洋科学の10年プロジェクトSynObsを主導しています。
関連WebPage
国連海洋科学の10年
国際連合では、2021年から2030年の10年間を「国連海洋科学の10年」とし、海洋に関する様々な科学的知見を、国連持続可能な開発目標(SDGs)の達成のために有効活用することを推進しています。
「国連海洋科学の10年」では、将来あるべき7つの海、すなわち、きれいな海、健全かつ回復力の高い海、生産的な海、予測できる海、安全な海、開かれた海、夢のある魅力的な海の実現を目指しています。
SynObsは、親プログラムである「国連海洋科学の10年」プログラムForeSeaの他、全球海洋観測システム(GOOS)が主導する「国連海洋科学の10年」プログラムOcean Observing Co-Design、「国連海洋科学の10年」Ocean Prediction Collaboration Center など、多くの関連プログラムと協力をしています。
「国連海洋科学の10年」関連ウェッブページ