研究内容

高分子材料

 繋がって大きくなった分子は高分子と呼ばれます。高分子は、ひも状の構造が長いとその溶液はドロドロとして粘性を増し、網目状構造をとるとゲルになって弾性を示すようになります。このような物理的な性質は、生体高分子でも合成高分子でも共通してみられる特徴なので、研究室では合成高分子のゲルも研究対象にして、材料の機械的な性質(物性)変化について「生物らしさ」を見出し、材料の新機能を発見したり応用したりしようとしています。

・(テーマ)


生物への応用

 細胞は、生物を構成する(つまり、一匹が二匹になることができる)構造単位の一つですが、「分子が非常にたくさん集まって複雑で多様な機能を自律的に実現している」ともみなせます。研究室では、モータータンパク質を集積した材料やゲル材料などを駆使し、細胞の挙動(=運動機能)を理解することも目的の一つとしています。多数の細胞が自律的に動いて秩序的な構造を作る様子を理解することは、転移して腫瘍を形成することが問題となるがん治療や、生体組織を構築する再生医療への貢献が期待できます。

・(テーマ)


研究技術 

 モータータンパク質のナノメートルの歩幅に起因する統合的な「動き」をミクロからマクロに渡って観察することが主な実験的評価の手段になるので、顕微鏡を多用します。光学顕微鏡(位相差観察、蛍光観察、共焦点レーザー観察など)で細胞や微粒子(動きを追うための目印)の動態を観察して調べるため、画像解析を行なったり、観察手法自体を改良するような研究も併せて行います。また、ナノメートルの小さな構造を解析するために電子顕微鏡を用いる場合もあります。試料調製では、生化学、分子生物学、細胞生物学の分野で一般的なテクニックを駆使します。

・(テーマ)



運動界面

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運動界面のマイクロパターン

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動態追跡法の開発

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カーボンドットゲル

 編集中