まずは2020年の当時を振り返ってみよう。
僕はプロのフットサル選手として、中華人民共和国にある「上海徐房足球倶楽部」に所属していましたが、コロナの影響によるリーグ中断で、やむを得ず帰国し、契約を解除した頃でした。その後日本でセレクションに参加し、日本フットサルリーグ2部に所属する「トルエーラ柏」と契約。※現しながわシティフットサルクラブ
午前中は9:30〜12:00までトレーニングに励み、午後はジムで筋トレや、トレーナーのマッサージを受けて過ごしていました。フットサル選手としては素晴らしい環境の中でプレーをすることが出来ていましたが、生活するにはもう少し稼ぎも欲しい。そして、午後の時間をもう少し有意義に過ごしたり出来ないか考え始めるようになりました。
そんな中、アパレルの企画・生産に詳しいある人物と偶然お話しする機会が。
「自社で運営している昇華ユニフォームのオーダーシステムがあまり機能していないから、外部で営業的なことをやってくれる人はいないかな。」といった感じの内容だったのを覚えています。ユニフォームを作りたいお客様を見つけてくれれば、データ制作から生産、品質管理、検品、梱包から納品まで全て一貫して作業してくれるとのことでした。
僕はすぐに「やります。やってみたい。」と回答。
2020年5月、英語で「STACK:積む」と「TACTICAL:戦術」この2つを造語として、”STACTICA”とブランド名を決め、昇華プリントユニフォーム制作事業を開始。
サッカーもフットサルも、練習の積み重ね、戦術の積み重ね。ユニフォームだって、みんなの意見、誰かのこだわりの積み重ね。意見やアイデアを積んで、積んで、最高の一着を袖に通してプレーして欲しい。
そんな気持ちで設立しました。
完全受注生産で行うサービスを展開し、既製品の在庫を抱えるリスクを無くし、SNS営業のみで経費を削減。生産から納品までの工程を委託先で管理していただき、僕自身の手間を省くことにより、低価格サービスが実現。僕自身は、Illustratorを独学で勉強して、お客様が理想としているデザインのデータ構成に注力。
フットサルの練習後は”ダイニング”テーブルに座りっぱなしでIllustratorの勉強。様々なスポーツブランドのカタログを見て、制作フローやサービス内容の勉強。マーケティングやターゲティングもやってみたり。
最初はサンプル制作をし、納品後に”川沿い”のコンクリートを壁紙にして物撮りをしたり、着用画像を撮ってみたり。それっぽいことをしていました。
SNSに実物画像を掲載し、お客さんの反応を待つ。それと同時に、生まれ育った愛知県で知り合いのチームに制作をしていただきました。そんなことをやっている後にしばらくすると、「ユニフォームを作りたいんですけど相談に乗ってただけますか」とDMが来るように。
CMYKでの入稿や、実寸データへの理解の無さ、初心者がいきなり始めたことによる失敗もしました。ですが、多くのお問い合わせや発注を皆さんがしてくれたおかげで、たくさんの経験を積むことが出来ました。今では新規案件・追加案件を含めて400件ほどになり、自信を持って様々なご提案をさせていただいてます。
順調に2年が経とうとしていた頃に、原油価格の高騰による石油製品や綿花等の原材料費・運送費の高騰や、コロナ禍やウクライナ情勢の問題が加味され、仕入れ先各方面からの値上げの要請が立て続けにあり、頭を抱えることに。
きっと、これまでのお客様は正直「値段」で選んでいただいていたかもしれません。この値上げを理由に、ただ値段を上げるだけでお客様は納得していただけるのか。もしくは値段をこのままでサービスを続け、薄利多売でやっていくのか…(正直苦しすぎる。)
たくさん悩みました。たくさん考えました。このまま進み続けるのか、あるいは利益を求めていくのか。
悩んだ結果…そのどちらでもなく、「こだわりを積み重ねる」ことにし、リブランディングを決定。
オリジナルデザインのサービスとしては変わらず、お客様希望のデザインを再現しつつ、さらに見た目(Look)とセンス(Feel)の美しさ(Beautiful)を提案。
具体的にプラスしたこだわりはこちらのページをご覧ください。あくまでも自己満足の世界です(笑)
StacticaPlusは、サッカー・フットサルをプレーしている団体様をメインに、低価格でありながら、こだわりを持ってユニフォームを作りたい層をターゲットとし、これからもSNSのみで販売をします。
ご注文してくださるお客様はもちろんのこと、デザイン制作後の量産データに携わってくださる関係者様、僕のこだわりを再現してくださる工場の関係者様、検品・発送を対応してくださる関係者様、いつも本当にありがとうございます。
皆様の努力とこだわりの”積み重ね”でこのサービスが成り立っております。感謝を忘れず、これからも続けて行きたいと思います。携わる皆様でブランドを形成し、作り上げたい。僕だけが大きな顔をして威張るのではなく、皆さんで積み上げて行きたいんです。
これからもよろしくお願いいたします。