要旨はプログラムの下にあります。
現:現地参加 ON:オンライン
1日目(3月4日)
12:30 Zoom 接続可 Zoom接続テスト
13:10-13:15 実行委員長挨拶 事務局から案内
セッション1
13:15-13:30 ⽯⽥光宏 Be星の伴星の近星点通過時における⾼分散分光観測 現
13:30-13:45 鳴沢真也 短周期アルゴル系U CrBの分光観測 〜TESSとの同時観測〜 ON
13:45-14:00 反保雄介 矮新星アウトバーストの可視光分光観測から得られた円盤⾵の⽰唆 現
14:00-14:15 磯⾙桂介 IW And starsの近⾚外分光モニター観測 現
14:15-14:45 記念写真撮影・休憩(計30分)
セッション2
14:45-15:00 ⼤島 修 M型星のTiOバンドの吸収量の測定⽅法の改良 ON
15:00-15:15 繁澤政樹 夜空の分光観測による⻩道光の⾼精度測定 ON
15:15:15:30 藤原智⼦ 気象衛星ひまわり8/9号の光学的特性とスペクトル ON
15:30-15:45 吉⽥浩瑛、中⽥杏南 オゾン層モニターとしての⽉⾷分光観測 現
15:45-16:00 休憩
セッション3
16:00-16:15 ⽵内彰継 天体分光学の教科書の現状について 現
16:15-16:30 橋本 修 中⼩望遠鏡向け接眼分光器の改良 ON
16:30-16:45 福江 慧 教職課程におけるスペクトル学習の実践 ON
16:45-16:50 樋口あや 電波望遠鏡の観測データを用いた天文教育(S)現
16:50-16:55 西村昌能 eVscopeを用いた分光撮像(S)現
16:55 事務局から連絡
2日目(3月5日)
9:00 zoom 接続可 接続テスト
セッション4
9:30- 9:45 前原裕之 K型星V833 TauとBF Lynにおけるスーパーフレアの高時間分解能分光観測 現
9:45- 9:50 本田敏志 なゆた/MALLSによる若いK型主系列星PW AndのHα線連続中分散分光観測(S) 現
9:50-10:05 青木和光 すばる望遠鏡IRDによる恒星分光 現
10:05-10:20 長田哲也 銀河系中心部10pcスケール(数分角)での若い星および中間年齢の星の探索 現
10:20-10:35 五十嵐百花 KバンドにおけるLDR-有効温度関係の構築とモデルスペクトルによる大気パラメータの影響の研究 現
10:35-11:00 休憩(25分)
セッション5
11:00-11:15 古塚来未 なゆた望遠鏡MALLSを用いた金属欠乏星のトリウムを含む重元素組成の調査 現
11:15-11:30 岡田寛子 中分散分光とスペクトルフィッティング法による金属欠乏星候補の組成測定 現
11:30-11:45 柳澤顕史 岡山クーデ分光乾板デジタルアーカイブの予備調査 2 ON
11:45-12:00 海老塚 昇 天文学観測および宇宙探査用の新しい透過型回折格子 II ON
12:00-12:15 佐藤文衛 せいめい望遠鏡高分散分光器GAOES-RV:初期性能評価 ON
12:15 事務局から連絡
石田光宏 Be星の伴星の近星点通過時における高分散分光観測
近年、Be星において、伴星が近星点を通過する前後の高分散分光観測で水素輝線プロフィールの変動が報告されている。本研究では西はりま天文台のなゆた望遠鏡や公開データを用いて、複数のBe星の円盤構造を調べる。
鳴沢真也 短周期アルゴル系U CrBの分光観測 〜TESSとの同時観測〜
美星天文台において短周期アルゴル系U CrBのHα観測を行った。これはTESS測光と同時の観測である。解析の結果、複雑な星周物質が検出されたので光度曲線への影響とともに報告する。
反保雄介 矮新星アウトバーストの可視光分光観測から得られた円盤風の示唆
近年,一部の矮新星アウトバーストの最大光度付近で,降着円盤のケプラー回転速度よりも優位に遅い輝線成分が観測されている。この輝線成分が円盤風からの放射として理解できる可能性について議論する。
磯貝桂介 IW And starsの近赤外分光モニター観測
矮新星は降着円盤の増光現象・アウトバーストを起こす天体である。IW And型矮新星はアウトバーストとは別に、中間光度に留まる現象・スタンドスティルを起こすことで知られるが、その原理は未解明である。近年、我々のグループによる食解析から、スタンドスティル中の円盤外縁部に低温円盤の存在する可能性が示唆された。広がった低温円盤がサイクリックなスタンドスティルとアウトバーストを起こす一因になっている可能性があるが、食解析には単純化したモデルが含まれており、分光による検証が出来れば食解析の結果を強くサポートできる。 今回はせいめい望遠鏡での近赤外分光モニター観測の結果を紹介する。
大島 修 M型星のTiOバンドの吸収量の測定方法の改良
我々はベテルギウスの大減光について、TiOバンド吸収量を他のM型超巨星と比較し有効温度の変化を求めてきたが、その一筋縄ではいかないTiOバンド吸収量の測定を3通りの方法で検討した結果を報告する。
繁澤政樹 夜空の分光観測による黄道光の高精度測定
黄道光とは、太陽光が惑星間ダストによって散乱された光を指す。我々は、黄道光の持つフラウンホーファー線の吸収量を測定するために、ヘール5m望遠鏡で夜空の分光観測を実施した。本講演ではその観測結果を示す。
藤原智子 気象衛星ひまわり8/9号の光学的特性とスペクトル
人工衛星の各構造物がスペクトルにどのように反映されるか調べるため、運用中の気象衛星ひまわり8/9号を対象に低分散分光観測を行った。本講演では当該衛星の観測結果と光学的特性との関係について報告する。
吉田浩瑛、中田杏南 オゾン層モニターとしての月食分光観測
月食の本影食時に月面を分光観測するとで地球のオゾン層の状況がモニターできることを紹介する。
竹内彰継 天体分光学の教科書の現状について
第24回天体スペクトル研究会で紹介された「天体分光学の教科書」の現状について、問題点も含めて報告する。
橋本 修 中小望遠鏡向け接眼分光器の改良
接眼分光器は天体のスペクトルと色を同時に観察し、天体分光の直感的な理解を促す装置である。口径30cmから2m級までの多様な望遠鏡での利用をより効果的にする最新の改良や、発展的な利用について報告する。
福江 慧 教職課程におけるスペクトル学習の実践
教職課程の地学の内容にはスペクトルの内容も含まれる。京都産業大学での地学実験での事例を紹介し、学習の難易度設定について考察したい。
樋口あや 電波望遠鏡の観測データを用いた天文教育
東京電機大学では、学部3年生の授業である「天文学実験」の一環として、電波望遠鏡による観測データを用いた解析実習を行なっている。しかし、スペクトル解析の難しさゆえか、なかなか魅力が伝わらないのが現状である。本講演では、本学の天文教育活動を報告し、今後の改善点について議論したい。
西村昌能 eVscopeを用いた分光撮像
CMOSカメラで電子的に撮像するフルオートマチック小型望遠鏡(カメラ):eVscopeに分光素子を取り付け、いくつかの天体スペクトルの撮像を試みた経過を報告する。
前原裕之 K型星V833 TauとBF Lynにおけるスーパーフレアの高時間分解能分光観測
K型星V833 TauとBF Lynの高時間分解能の連続分光観測を行い、最大級の太陽フレアの数百倍の規模のスーパーフレアの観測に成功した。フレア中のHα線線輪郭の変化について報告する。
本田敏志 なゆた/MALLSによる若いK型主系列星PW AndのHα線連続中分散分光観測
PWAndは自転周期が約1.8日と短く、測光観測などから高い活動性が示されている若いK型の主系列星である。黒点の存在も示唆されているが、活動領域を反映するHα輝線との相関などは良く分かっていない。我々は西はりま天文台2mなゆた望遠鏡と分光器MALLSを用いて、若いK型主系列星であるPWAndについて、2019年よりHα線について中分散分光観測を行っている。今回はこれまでの結果と2022年のTESSによる測光観測との同時観測について報告する。
青木和光 すばる望遠鏡IRDによる恒星分光
系外惑星探査で活躍しているすばる望遠鏡IRDは恒星分光においても強力な装置である。系外惑星探査の主対象であるM型矮星の化学組成や有効温度の決定、金属欠乏星の化学組成の決定における成果を紹介する。
長田哲也 銀河系中心部10pcスケール(数分角)での若い星および中間年齢の星の探索
すばるMOIRCS狭帯域フィルター撮像でKバンドのCO吸収の小さい星を選出し、100個以上の若い(または中間年齢の)星候補を得た。さらに分光観測を計画している。
五十嵐百花 KバンドにおけるLDR-有効温度関係の構築とモデルスペクトルによる大気パラメータの影響の研究
LDR法を用いて晩期型巨星の有効温度を決定するための、KバンドにおけるLDR-有効温度関係を構築した。また、モデルスペクトルを用いて、金属量と表面重力がLDR-有効温度関係に与える影響を調べた。
古塚来未 なゆた望遠鏡MALLSを用いた金属欠乏星のトリウムを含む重元素組成の調査
西はりま天文台の2 m なゆた望遠鏡と可視光分光装置MALLS のエシェルモード(波長分解能~35000, 波長域4960-6800 Å) を用いて、金属量が太陽の数十分の一以上の恒星を観測した。すばる望遠鏡HDSのアーカイブデータも加えて、得られたスペクトルからトリウム5989 Åの吸収線を用いて組成が得られるか調査した。また、重元素であるユーロピウムなどの組成を見積もった。
岡田寛子 中分散分光とスペクトルフィッティング法による金属欠乏星候補の組成測定
本講演では、中分散分光およびスペクトルフィッティングによる金属量測定精度の評価について発表する。また、狭帯域測光探査で発見された金属欠乏星候補の追観測結果についても紹介する。
柳澤顕史 岡山クーデ分光乾板デジタルアーカイブの予備調査 2
岡山クーデ分光乾板1万枚のメタ情報を野帳から拾って入力し精査したところ、観測条件の揃った均質な資料であることが判明した。さら画像取り込みを目的としてスキャナーの評価を実施した結果を報告する。
海老塚 昇 天文学観測および宇宙探査用の新しい透過型回折格子 II
TMTのWFOS用のVB gratingや、すばる望遠鏡のMOIRCS用の新しいKバンド・VBグリズム、スペース用のVB、Trapezoid grating等の開発状況について報告する。
佐藤文衛 せいめい望遠鏡高分散分光器GAOES-RV:初期性能評価
せいめい望遠鏡に搭載されている系外惑星探索用高分散分光器GAOES-RVは、2023年後期からの共同利用公開を目指して各種準備が進められている。本講演では、GAOES-RV の構成と初期性能について報告する。