シンポジウム

学術シンポジウム

加速する北海道化石古生物系博物館の活動

化石の質、量ともに卓越した北海道。そのため北海道は古生物系博物館の活気のある地域です。このシンポジウムでは、各館の特徴的な調査・研究・普及活動を紹介し、さらなる連携の機会を考えます。研究と教育の場としての博物館があるからこそできる活動を、新しい研究成果も交えて分かりやすくお話します。また、学生から専門家まで、古生物学に関するポスター発表を広く受け付けます。(世話人代表 澤村寛)

北海道の自然災害研究その最前線

北海道は、四方を海で囲まれ、東北日本弧と千島弧が会合する場所であり、なおかつ昨年は観測史上初めて連続して3つの台風が上陸するなど、近年地すべりなどの土砂災害をはじめとする自然災害リスクの高まりが想定されます。加えて防災上必要な過去の災害を歴史時代の文献情報から知ることも難しいことから地質学的手法による研究アプローチが唯一といえます。本シンポジウムでは、世界で最も研究が進んでいる地域の1つである巨大地震による津波堆積物研究、活断層調査による内陸地震研究、そして過去の地すべりから最近の斜面災害の調査研究まで、その最前線をわかりやすく紹介します。また自然災害に関するポスター発表について会員からの積極的な参加を希望します。(世話人代表 重野聖之)

普及シンポジウム

私たちの生活と大地

-文化地質学のススメ-

文化地質学とはオーストリー発祥の学問で、人類の文化・文明が、地質とどのように関わってきたかを研究する新しい学問分野です。これまで地質学は、社会構造基盤を通して人々に成果を還元する場合がほとんどでした。それに対し、文化地質学では社会構造基盤を通さずに、直接人と密接に関わることを重視します。本シンポジウムでは、新しい地質学の可能性を秘めているものの、地質研究者の中にまだ理解が浸透しきっていない文化地質学について、おもに北海道の石材や文化を中心にどのような学問なのかを紹介します。また文化地質学に関するポスター発表について会員からのユニークな発表を希望します。(世話人代表 鈴木寿志)

科学運動シンポジウム

市民がつくるジオパーク活動

北海道は、ユネスコ世界ジオパークの洞爺湖有珠山とアポイ岳をはじめ、日本ジオパークの白滝、三笠、とかち鹿追など、全国43地域のうち5地域も占めるジオパーク大国です。そして現在も旭川や十勝岳山麓など各地で市民と大学等の関係者がジオパークの登録を目指した活動を行っております。本シンポジウムでは、ジオパーク活動を進めるにあたり、市民を主体として、地域でどのような活動を広げていくべきか議論し、ジオパークとはどうあるべきなのか、また地団研としてどのように関わるべきなのかについて、示唆する場としたいと考えております。ジオパークに関するポスター発表について会員からの積極的な参加を歓迎します。 (世話人代表 横山 光)