研究会について
研究会について
設立背景と目的
近年、社会課題の解決や産業の発展において、材料科学はこれまで以上に重要な役割を担っています。気候変動やエネルギー問題などの多様な課題を解決するためには、新しい材料の発見と活用が不可欠です。
しかし、従来の研究開発・社会実装では、前述の状況に十分に対応することが難しい可能性があり、より進化した材料開発手法が求められています。
その中で注目されているのが「データ駆動型材料科学」です。
データ生成手法、データ解析/活用手法、データ蓄積/共有手法など進展により、膨大なデータを活用した新たな研究開発が可能となり、材料開発の加速が期待されています。
一方、この分野の発展には、分野横断的な連携や人材育成が不可欠です。産学官の垣根を超えた協力や、長期的な視点に立った研究者・技術者の育成が、持続的な発展の鍵となります。
そこで、データ駆動型材料科学の発展とそれを担う人材の育成を通じて、科学技術および産業競争力の向上を目指すことを目的として、本研究会を設立しました。
ご挨拶
データ駆動型材料科学研究会の設立にあたり、ご挨拶申し上げます。材料科学においてデータ駆動型アプローチの重要性が飛躍的に高まっていることは、すでに広く認識されております。第一原理計算やハイスループット実験などによる材料データベースの整備が進み、機械学習の活用が本格化することで、従来の経験則や長期の試行錯誤に依存しない材料創製が現実のものとなりつつあります。日本の材料分野の強みをさらに伸ばし、世界をリードし続けるためには、このような新しい挑戦に取り組む研究者・技術者が切磋琢磨する場が不可欠です。
本研究会は、材料科学がカバーする多岐にわたる応用分野の研究者・技術者が集い、知識と経験を共有しながら成長し、新たな成果創出へとつなげる場を目指します。材料は社会に役立ってこそ材料であるという理念の下、アカデミアのみならず民間企業においてデータ駆動型材料科学を実践できる人材育成を重要な柱に据えています。データ科学と材料科学の両方に通じた人材を育み、基礎研究の成果をものづくりの現場に橋渡しすることで、産業競争力の強化に貢献してまいります。
本研究会が、世界に伍する研究者・技術者の糾合の場となり、産業界の新たな強みを築く礎となることを願っております。皆さまの積極的なご参画とご支援を心よりお願い申し上げます。
データ駆動型材料科学研究会 会長 古山 通久
概要
関連団体
準備中