2025年5月2日(金) 18時00分~19時45分頃
一橋大学 国立・西キャンパス 本館22教室
隅田聡一郎 (大阪経済大学)
隅田聡一郎『21世紀の国家論 終わりなき戦争とラディカルな希望』講談社、2025年。
隅田聡一郎『国家に抗するマルクス 「政治の他律性」について』 堀之内出版 、2023年。
「新自由主義」に代わり、「レント資本主義」や「テクノ封建制」といったフレームワークで語られる21世紀の資本主義システムと、カール・シュミット的な意味での地政学的秩序とのもとにある混迷した現代世界を分析するうえで、カール・マルクスの理論や批判理論はどこまで通用するか。講師の新著『21世紀の国家論』にもとづいて考察する。前書『国家に抗するマルクス』では、いかに「政治の自律性」という思考枠組をこえてマルクスを再読しうるかを示したが、同書が積み残した課題である主権や地政学を論じたのが新著である。