太陽の数百万倍から数十億倍もの質量を持つ超巨大ブラックホールは、なぜ銀河の中心部に普遍的に存在するのか。また、そのような莫大な質量は宇宙史の中でいつどのように集積したのか。こうした、超巨大ブラックホールに関する根源的疑問についての研究は、近年のJWSTによる遠方巨大ブラックホール観測を筆頭に、すばる望遠鏡、アルマ望遠鏡、EHT、Euclidによる観測によって、現在大きな転換点を迎えている。このような状況を鑑み、超巨大ブラックホールの起源が何なのか、超巨大ブラックホールが母銀河とどのように関わりながら宇宙論的タイムスケールで進化してきたのか、そして、超巨大ブラックホールの近傍でジェットやディスクがどのように存在しているのか、といった諸問題を明らかにすることが焦眉の急である。
そこで本研究会では、様々な研究手法で理論的・観測的な超巨大ブラックホールの研究を進める研究者が最新の研究成果を持ち寄ることで、多角的な観点で超巨大ブラックホール研究の現状を俯瞰する。そして、本研究会を、様々な研究者が超巨大ブラックホールに関する今後の共同研究の萌芽を探ることができる機会としたい。
招待講演者 (50音順):
稲吉恒平(北京大学)
上田佳宏(京都大学)
尾形絵梨花(東京大学)
久保真理子(関西学院大学)
播金優一(東京大学)
本間希樹(国立天文台)
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