大会長挨拶

大会長 野崎 真奈美

第29回聖路加看護学会学術大会学術大会長

順天堂大学医療看護学部/大学院医療看護研究科 教授

 令和6(2024)年9月28日(土)、聖路加国際大学におきまして、聖路加看護学会第29 回学術大会を開催いたします。このような伝統ある学会の学術大会の大会長を務めさせていただくことを大変光栄に思っております。今回のテーマは「看護のダイバーシティを拓く-守る価値観と変える価値観-」としました。

 若い世代の看護師のチャレンジが増え、働き方も多様になり、医療や教育への非医療職・営利団体の関与も増えました。また、超高齢社会やAI の進展により、看護の主要概念である「健康」「環境」「人間」の捉え方にも変化が生じています。このような状況下でも、看護の重要性は揺らぎませんが、看護の核を若い世代にどう伝えるかは課題といえます。現行の看護学のあり方や価値観において、再検討すべき部分が見過ごされている可能性もあり、固定観念を揺り動かす時期にきているのではないかと考えます。そこで、本会では、時代が変わっても守り続けるべき価値観と変えてもよい価値観を見直す機会にしたいと考えます。看護の核とは何か、そしてそれをどのように伝えていくべきかを問い直します。これらの議論を通して、多様な場で多様な働き方をする看護職による看護のダイバーシティの実現に向けての示唆を得たいと考えております。

 現在このような趣旨を踏まえて、講演、シンポジウム、口頭発表やポスター発表等のプログラムを企画し、ポストコロナ時代として現地開催に向けて鋭意準備を進めております。対面で活発な意見交換の場となることを期待しています。多くの皆様のご参加を心よりお待ち申し上げております。