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『月よりも花よりも』

<寄稿/表紙>A5サイズ

2017年1月8日(日)閃華の刻 10 初夢・白布の君2

澄原さんの所のみかんばちゃん小説表紙です。

みかんばごはんアンソロ(『おいしい時間』)で同じくおやつタイムを担当したご縁でお声かけ頂きまして、表紙・裏表紙それぞれ別の絵描かせて頂きました。

設定と大まかなあらすじをお聞きして表紙側がお話のメインになるしっかり者系の三日月さんと三日月さんにお世話して貰って懐いてるまんばちゃん(二振目)です。

裏表紙側の方が諸事情あってもう居ない一振目のまんばちゃんとキーアイテム的なお花。

スノードロップです。

■ラフ・表紙

「訳あって冬に閉ざされてしまった本丸に二振目のまんばちゃんが来て、紆余曲折を経て春になる(※要約)」というあらすじを聞かせて頂いて、浮かんだのが2パターンあったので表紙ラフ2案出しました。

私は背景とかパーツ(みかんばなら靡く服の裾とか)を画面に入れたがるタイプなので人物が小さくなる引きの構図を切る事が多くて、 ①と②の第一稿はそんな感じです。

第二稿の③・④は「もうちょっと距離が近い方が嬉しいな(※要約)」修正が入ったVer.

そこまで大きく変わってません。決定稿が③です。

没になった④は個人的にかなり気に入っていたので、2018年に単品絵として仕上げて卓上ポスターになったりしました。リサイクル。笑

■完成・表紙

ずっと冬の本丸にまんばちゃんが来て春になるよ、というお話なので表紙側は春です。

「おいで」ってスタンスの三日月さん、まんばちゃんが素直で可愛めな表情をしてるのはお話の設定と澄原さんの所のまんばちゃんのイメージを足して混ぜた感じで。

澄原さんの書かれるまんばちゃんが素直系の健気っ子なんですよね、イメージが。

この線画、まんばちゃんの布のブワッとした感じ重視で布の線を一番最初に描いてます。

布を透けさせなかったのは裏側の方を淡い感じにしたかったので表紙側は現実味(?)持たせてハッキリさせて置こうかなと。

生まれたて(顕現したて)まんばちゃんを三日月さんがお迎えするイメージだったので、背景に景色とか模様を描き込むより色で表現した方が良いかなと。

ゲーム画面で桜がパァンってなるやつ(青背景・発光)と春色(ピンク・黄色)、三日月さんの背中の方はまだ冬なので白と薄いグレー(これは裏表紙側の色)のグラデに。

背景色結構悩みました。実は。

■ラフ・裏表紙

裏表紙側は冬です。こっちもラフを2種類出しています。

キーアイテムのお花がスノードロップだったので、そのまま「一振目ちゃん+スノードロップ」が①。

敢えて人物描かずに花だけとかでも良いのかなと思ったのが②。

裏表紙はサラっと①に決まりました。

■完成・裏表紙

静かめ・綺麗め、ふわっとした感じにしようと思って、いつも通りに塗った後にフィルタで薄く飛ばしています。

ふわふわキラキラは雪でも光でも。

裏表紙の一振目ちゃんは聖母感とか、喪ってしまったからこそ余計に神聖視(触ってはならない物という意味で)する様な冬本丸の審神者が持っている一振目ちゃんのイメージ、みたいな感じでした。

(本編読む前に描いてるので、これは私の勝手なイメージですが)

こっちは冬。

でもスノードロップは咲きかけ。雪解けと春告。

もうすぐ春だよーって。

だから「白っぽい画面で寒そう、冷たそう」みたいな色合いの中でもどこか温かさが欲しいなと思ったので、一振目ちゃんはうっすら微笑む穏やかな表情をさせています。

仮 が背景グレー系のシンプルで白っぽく飛ばしてるだけの状態。

フィルターなしがいつもの色とか塗り方で塗った素の状態です。

完成形は全体的に青白い系のフィルターで冬っぽく、ふわふわキラキラの粒を散りばめてます。

表紙の方も裏表紙の方も、薄い色をメインで使っているので「どこまで印刷に出るかな~…」と(初めて刷って貰う印刷所だったのもあって、下手すると真っ白背景みたいになっちゃうかなと)思っていたんですが、出来上がって来た本は薄い色までしっかり印刷に出てて感動しました。

モニタの色をそのまま印刷に出すのって不可能なんですが、そのまま出なくても自分が出したいな~と思った色に近い色が出てくれると嬉しいもんです。

オマケ。私は塗り足し含めて画面いっぱいいっぱい使って描いてしまう癖があるので「実は背幅部分に向かう白グラデに隠れてるまんばちゃんの身体の部分もちゃんと描いとるんやで…」って言いたいだけの全体図。