講演タイトル:議論と外部情報に基づく集団パーセプションの変化について
講演者:東京都立産業技術大学院大学 松尾徳朗 先生
2021年12月2日16時00から17:00
概要:
人間の基本性質として、環境からの影響による自らの考え方の変化が挙げられる。自らが観測できることに対して、自らの行動を判断する材料を得る。議論や討論においては、その場で得られる新しい知識により自らの信念を形成することがあるが、その一方で、すでに自らの考えや信念がある場合においては、それらが議論活動により変化させられうることが考えられる。本講演においては、前半において、意思決定における人間の基本的性質といくつかの理論を紹介する。後半においては、実際に実施された社会実験における考えの変化について紹介する。国際観光コンベンションシンポジウムを実施し、そこを社会実験の場とした。MICEと呼ばれる活動を支援するための公的な機関からプロフェッショナルとしての立場で参加した参加者が、イベントプランニングやサポートに関する自らの経験により形成された考えについて、口頭でのディスカッションやD-Agreeを用いたオンラインテキスト討論により、どの程度考えが変化したかについて、特徴的なデータを提示する。
略歴:
名古屋工業大学大学院工学研究科修了(2006)。博士(工学)。山形大学大学院准教授(2006-2012)を経て、東京都立産業技術大学院大学教授(2012-現在)。また、同大学院の人工知能とサービス科学研究所長および高度専門職人材教育研究センター長。カリフォルニア大学アーバイン校客員研究員(米国、2010-2011)、セントラルミシガン大学SEITIリサーチフェロー(米国、2010-2018)、名古屋工業大学プロジェクト教授(2011-2014、2015-2021)、上海大学客員研究員(中国、2011-2013)、ビナ・ヌサンタラ客員教授(インドネシア、2015-現在)、ネバダ大学ラスベガス校客員教授(米国、2016-2017)、澳門城市大学數據科學研究院招聘教授(マカオ、2018-2020)、亜州大学教授(台湾、2020-現在)、名古屋工業大学客員教授(2020-2021)、米国ソフトウェア工学研究基金副会長(2013-2018)、米国計算機情報科学会理事(2015-2020、うち2016-2017は副会長)、国際応用情報学研究機構理事長(2012-現在)、国際高等教育認証評価機構代表理事(2019-現在)、日本政府観光局国際MICEアンバサダー(2016-現在)、熊本市MICEアンバサダー(2016-現在)、北九州グローバルMICE推進協議会アドバイザー(2016-2017)、総務省地域情報化アドバイザ(2008-2017)。 平成23年度日本政府観光局(JNTO)国際会議開催貢献賞など受賞歴20件以上。専門は、応用情報学、知能情報学、材料情報学、イベント観光学、コンベンションとイベントビジネス実務、MICE経営学。これまでに国内外で70回以上の国際会議やイベントのプロデュースとユニークベニューの発掘に寄与。国際コンベンション協会(ICCA)、日本政府観光局(JNTO)、日本コンベンションビューロー(JCCB)、観光庁、自治体等が主催するイベントやIEEE TALE、IEEE SNPD、IEEE ICIS、ACIIDS、CITSM、JCSSEなどの国際会議を含め、基調講演や招待講演160件以上。また、Springerなどから編著書14冊、ジャーナル論文100編以上、国際会議論文150編以上。