研究室紹介
研究室の概要
機械・輸送機器、家電・電子機器、生活用品などに使用される材料には、様々な表面処理が行われています。表面処理技術は、材料に新たな機能を付与して付加価値を高め、材料をより使いやすくするとともに、製品の価値も高めます。当研究室では、表面処理によって発現する様々な機能(摩擦と潤滑、触り心地、加工性、意匠性、防錆性など)について研究を行っています。
研究テーマの紹介
スティック-スリップ現象の解明と抑制技術の研究
物体を摺動させたとき、摩擦力が原因でスティック-スリップと呼ばれる振動現象を発生する場合があります。当研究室では、複雑なスティック-スリップ現象が発生するときの物体の運動を見える化し、現象の解明と抑制技術の研究に取り組んでいます。
摩擦力の制御によるモノの摘まみ易さの研究
私たちは、指とモノの間に作用する摩擦力を上手に利用し、複雑な形状のモノを簡単に摘まむことができます。この摩擦力をどのように制御すれば、上手にモノを摘まめるのでしょうか。指とモノの間の摩擦力の観点から、ロボットハンドなどへの応用を視野に、モノの摘まみ易さについて研究しています。
材料表面の触り心地に関する研究
私たちはモノに触れる際に感じる触り心地を、「さらさら感」、「ざらざら感」、「しっとり感」などの言葉で表現します。例えば、液晶パネルなどでは「さらさら」した触り心地のガラスフィルムも使われています。材料の表面改質によって変化する触り心地について研究しています。
プレス成形加工に関する研究
機械や輸送機器なとでは、プレス成形された部品が広く使われています。プレス成形品の形状精度は極めて重要です。そこで、形状精度に及ぼす影響因子について、三次元形状や残留応力などを測定し、研究しています。
金属材料の意匠性と皮膜構造に関する研究
金属材料を表面処理によって着色し、意匠性を高める方法が広く活用されています。このような着色皮膜の意匠性と皮膜構造について研究しています。
研究室ゼミ
当研究室では、学生が卒業研究テーマに主体的に取り組むプロセスを大事にしています。
研究室ゼミでは、機械材料、表面処理、摩擦・潤滑などについて学ぶとともに、
卒業研究のホットな話題を学生が発表し皆で議論しています。
卒業生の就職先
アサヒフォージ株式会社、株式会社アステクノス、株式会社エコム、
株式会社ケーエスプランニング、株式会社桜井製作所、株式会社佐野、
合同会社DMM.com、株式会社長倉製作所、浜名湖電装株式会社、
浜名部品工業株式会社、株式会社早川製作所、三菱電機エンジニアリング株式会社、
株式会社ロック・フィールド、ユニー株式会社
地域企業との連携
地域企業との連携活動に積極的に取り組んでいます。
2023年度の実績
ふくろい産業イノベーションセンター令和5年度「地域研究助成成果報告会」にて、
以下の成果報告を行いました。
「鉄鋼材料の着色化処理に関する研究 」
「プレス成形品の形状精度安定化に関する研究 」
2022年度の実績
ふくろい産業イノベーションセンター令和4年度「地域研究助成成果報告会」にて、
以下の成果報告を行いました。
「金属部材の加工性・成形性および 生産性向上に関する研究」
「鉄鋼材料の黒染め処理に関する研究」