Research

● カーボンニュートラル燃料を用いた新燃焼方式の研究


エンジン車の脱炭素技術としてカーボンニュートラル燃料の利用があります。この燃料には、植物等のバイオマス資源から製造するバイオマス燃料、再生可能エネルギー由来の水素やアンモニア、更に、CO₂と水素を反応させて製造する合成燃料のe-fuel等があります。石油系燃料に性状が近いカーボンニュートラル燃料を利用することで、航続距離、積載量および出力を維持したまま、エンジン車の脱炭素化が出来ます。本研究室では,その中でも,エタノールに代わる次世代バイオアルコール燃料として期待されるn-ブタノールに着目しています.現在は,n-ブタノールの特性に合わせた新しい燃焼方式について研究しています.n-ブタノールの着火特性はガソリンに近い為,ガソリンエンジン用の燃料として利用できます.また,最近の研究では,n-ブタノールをディーゼルエンジンに用いると,着火遅れが長期化して空気とn-ブタノールとの混合が促進される事で,窒素酸化物や微粒子状物質の排出が大幅に低減できる事が分かってきました.この様に,CO₂フリーでありながらクリーンな排気のディーゼルエンジンが実現できる可能性があり,今後の大型自動車や船舶およびコジェネレーションシステム等に適用できると考えています.

バイオアルコール燃料のコモンレール式高圧燃料噴射系への適用


n-ブタノールのコモンレール式高圧燃料噴射系へ適用を目指しています.燃料を軽油からn-ブタノールへ変更した際の噴射特性やコモンレール内圧力制御への影響を調査しています. 

CO₂分離・回収システムの研究


エンジンから生成されたCO₂を大気へ放出させない装置を研究しています.エンジンの排ガスには窒素,水,CO₂,燃炭化水素,一酸化炭素、窒素酸化物等多くの成分が含まれていますが,その中からCO₂分子のみを選択的に回収することを目的としています.現在は,CO₂分離・回収技術の一つである物理吸着法に着目し,CO₂を効率良く吸着・脱離する吸着材や,システムの最適仕様や操作条件を検討しています.

【研究室研究テーマ】

2022年度

 

2021年度

 

2020年度

 

2019年度

 

2018年度