植林・再造林は,二酸化炭素吸収源の創出や木材生産・森林生態系の維持のために重要なタスクです。国際的な取り組みや政策の中で,植林の活動が推進されています。植林した森林は,その後の育林施業(下刈りや補植等)を通して,安定的に成長するまで適切に管理する必要があります。一方で,育林施業は非常に高コストで,日本国内においては十分に行われていない現状です。
本研究では,安価なUAV(通称:ドローン)による空撮画像を利用して,全自動で植栽地の状態を評価し,効率的な施業計画の立案と施業の評価を行うことを目指しています。具体的な現場レベルでの課題として,森林整備事業の申請・検査に係るコストの削減や必要最小限の育林施業を実施するための全域の局所的な状態評価への活用が想定されます。
植栽直後から,立木位置や生育状態等の基礎的な情報を追跡してモニタリングすることで,植栽から間伐・主伐までの一貫した森林のデジタル管理を実現します。
森林整備事業などの施業検査業務の効率化を目指した研究を行っています。植栽検査に加えて間伐なども研究のターゲットになっています。UAVや地上レーザーを活用して,できるだけ自動化しつつ,『誰でも使える技術』の開発を目指しています。
森林環境譲与税は,全国民から1000円を徴収する森林環境税を財源に全国の都道府県・市区町村に配分されるものです。森林環境に対する財源として,その使途が定められています。ただし,実際の使途は多岐にわたり,森林整備(不採算林の間伐や林道整備など)に加えて,木材利用(公共施設での木材購入など)や緑地・公園整備などにも利用されています。
この使途に関する議論は,個別具体的な事例に関するものが多く,全体での傾向をマスとして多方面のデータと組み合わせて分析したものはほとんどありません。また,使途については額面ベースで公開することが法律で定められていますが,公開方法については各自治体ごとに異なり,そのデータへのアクセスや活用において障壁となっているのが現状です。本研究では,この様な森林環境譲与税の使途について広域的に分析を行い,より効果的な使途の探索や配分等の議論を進めていきたいと考えています。