青蓮寺（しょうれんじ）について

　瑠璃光山　青蓮寺は、弘法大師空海を宗祖とする真言宗智山派の寺院で、ご本尊は薬師如来坐像（秘仏）です。開山・開基は不詳ですが、昭和34年（1959）の本堂改築の際、「当寺建立円宗代」「元禄六年十月」などと墨書された棟木が発見され、少なくとも、元禄6年（1693）まで遡ることが分かりました。

また、当寺は当初徳丸ヶ原の弁天塚（現板橋区高島平4丁目33番辺り）付近にあり、水害により現所在地へ移転したとの伝承も伝わりますが、棟木年号からすると、その移転時期は元禄6年以前のことと考えられます。

　当寺は豊島八十八ヶ所の第77番札所であり、大正13年（1924)に、関東大震災により廃寺となった浅草松葉町の清光院を合寺したことから、江戸御府内八十八ヶ所の第19番札所にもなっています。また、境内には現板橋区成増3丁目33番の通称愛宕山から移設された将軍地蔵や、庚申塔（区登録文化財）などが存在します。