For Students|学生のみなさんへ
実験の最初から最後まで、自分の手で動かす。
励起した原子核の中で、粒子はどのように生まれ、どのように飛び出してくるのでしょうか。
私たちの研究では、まだ十分に理解されていない原子核の崩壊現象を、検出器開発、加速器実験、データ解析、シミュレーションを組み合わせて調べます。
そのために、自分たちで開発したコンパクトな測定系を国内外の加速器施設に持ち込み、実験を行います。
測定したい現象に合わせて、検出器の種類や配置、信号処理回路、データ収集系を自分たちで設計し、組み上げます。
さらに、組み上げた測定系を実験施設に運び、設置、調整、データ取得、解析、考察までを一貫して行います。
大型施設を利用する実験であっても、巨大な装置の一部分だけを担当するのではありません。
自分たちのコンパクトな測定系を構築することで、「何を、どのように測れば現象を明らかにできるのか」を考えながら、実験全体を自分の手で設計し、動かすことができます。
学生が取り組める研究テーマの例
ミューオン原子核捕獲反応後に放出される荷電粒子のエネルギースペクトル測定
シリコン検出器やシンチレータを用いた荷電粒子・中性子測定
陽子・重陽子・三重陽子、アルファ粒子を識別する手法の高度化
複数放出粒子のエネルギー・角度相関の解析
Geant4, PHITSを用いた検出器応答、粒子輸送シミュレーション
国内外の実験施設で取得した実験データの解析
研究を通じて身につくこと
研究活動を通じて、次のような力を身につけます。
実験を設計し、測定系を構築する力
物理学上の問いを測定可能な量に置き換え、検出器、回路、データ収集系、実験条件を設計します。データを解析し、現象を読み解く力
プログラミング、波形解析、粒子識別、相関解析、Geant4・PHITSによるシミュレーションを用いて、測定データから物理的な結論を導きます。研究を主体的に進め、成果を伝える力
問題設定から実験、解析、考察までを試行錯誤しながら進め、得られた成果を学会発表や論文として論理的に伝えます。
最初から専門知識、装置製作、プログラミングの経験がある必要はありません。
「実際に測って確かめたい」「未知の現象をデータから読み解きたい」という関心が重要です。
研究に関心を持った方へ
現在の所属体制上、川瀬が主指導教員として学生を直接受け入れることはできません。
一方で、研究内容について話を聞きたい方や、実験核物理・放射線計測に関心のある学生からの相談は歓迎します。
現在も、他大学・他研究室との共同研究を通じて学生への研究テーマの提供や研究指導を行っています。
連絡先は、九州大学の研究者情報ページをご確認ください。