どんな研究をしているの?

 専門分野は、有機化学です。既知の反応を駆使し、また、新反応を開発して、分子(物質)を生み出す学問です。私たちは、中でも、分子の自己集合(自己組織化)とその機能を調べる超分子化学と、π電子の豊富な化合物の合成とその性質を調べる有機π電子系化学を基軸として、有機機能物質化学を探究しています。超分子化学と有機π電子系化学の融合を目指して、新しい概念を考えて分子や超分子をデザインし、合成して(分子自己集合させて)機能を賦与し、ボトムアップ型のナノサイエンス&テクノロジーの発展に貢献したいと思います。

研究のキーワード

分子集合性ナノ空間、分子配列制御、π共役拡張分子、分子素子

研究方法

  研究方法は、まず、私たちと皆さんの英知を結集して分子設計デザインし(CPKモデルとコンピュータの助けも借り)、様々な有機および有機金属反応を駆使して、分子集合体(超分子)構造の基になるユニット分子を合成します。そして、水素結合や配位結合やCH-π相互作用やヘテロ原子間相互作用など様々な分子間相互作用によって、ターゲットとする分子集合体や超分子を構築して、分子素子としての機能を発現させます。特に、有機π電子系化合物に関しては、予め分子軌道計算を行い、機能発現を予測した上で、合成を行います。様々な分子間相互作用とヘテロ元素等の特性と分子設計と皆さんの柔軟な発想を駆使して分子を自在に操り、様々な機能性物質や機能性分子集合構造の発見や開発を一緒に目指してみませんか?

研究室のモットー

  研究室のモットーは、“Chance favors the prepared mind”“焦らず弛まず”です。失敗を繰り返しても地道に研究を続ける中で、知識や経験を積み鋭い洞察力が身に付き、「想定外の結果」に直面したときに原石を宝石に変えるチャンスが生まれます。