実行委員長挨拶

ようこそ、信州サイエンスフェスタ 2023 へ

本日は，信州自然誌科学館「信州サイエンスフェスタ2023」にお越し頂き，ありがとうございます．近年はコロナ禍のために本イベントも中止や人数制限をかけての開催となっていましたが，今年はようやくコロナ禍前とほぼ同じ条件での開催にこぎ着けることができました．この久し振りの“通常”開催を盛り上げるためにも，実行委員会スタッフおよび出展者は多くの時間をかけて一丸となって準備してきました．ブース出展・パネル出展に加え，特別企画として「科学のはなし」，「夏休みの自由研究相談」，「自然科学館ツアー」といったさまざまなイベントを用意しましたので，是非とも楽しんでもらえればと思います． 

近年，機械学習・AIなどの技術発展により，世の中がより便利になってきた反面，実物を見て，自分自身の頭で考える機会が減ってしまっているように感じます．一方で，自然・科学に対する知的好奇心は，まずは実物にふれることで呼び覚まされるものだと思います．私自身も浪人時代の旅行でフラッと立ち寄った山口県・秋吉台でのカルスト地形と鍾乳洞の雄大さに感動し，なぜこのような大自然ができたのかを知りたい！と思ったことが理学部（地質学）を目指すキッカケとなりました．本イベントを通して，知的好奇心をくすぐる多くの感動を皆様に提供できればと思っています．

また，長く続いたコロナ禍，さらには，オンライン環境の普及やSNSの発達は，人と人との直接的なコミュニケーションの機会を減少させてしまいました．自然・科学から得られる感動も，周囲の人と共有することで倍増すると思います．コロナ禍が明けつつある今だからこそ，五感をフルに使ってその魅力を目一杯感じるとともに，他の来場者の方とも感動を分かち合いながら楽しんで頂ければと思います．