白山姫神社の御神紋は、正式の名称を「三子持亀甲瓜花(みこもちきっこううりのはな)」と申します。この御神紋は六角の亀甲の形を七五三に配した三つ子持、即ち三条の構えを配しその中に瓜の花をえがいたものでありますが、その意味を拝察いたしますと、亀甲は千寿万歳の長寿を卜するおめでたい象徴であり、また三子持三条の構えは祖父から子、子から孫へと過去、現在、未来に亘って絶えることのない「家運長久の表現」であります。また瓜の花というのは万葉の古歌にも「瓜食めば子ども思ほゆ栗食めばまして偲はゆ、いずくより来りしものそ目交にもとなかかりて安眠しなさぬ」と歌われていることによってもわかかりますように瓜は古代における珍菓であったので、この珍味を神様に捧げて子孫の繁栄を祈願するという「神祀の表現」であります。このように「白山さん」の御神紋は生命の弥栄(いやさか)を象徴するまことにおめでたい意義をもっているものであり御崇敬各位の家運長久・子孫繁栄・神人和楽のしるしとして仰がれる由縁です。