戸田山和久(2022)『最新版 論文の教室: レポートから卒論まで』(NHK出版)(初版、新版、最新版と改訂を重ね28万部突破のベストセラー。著者の文体が苦手な人以外はまずはこれにあたるのがよいと思われる。我ながら戸田山さん好きだな)
山口尚(2019)『幸福と人生の意味の哲学』(トランスビュー)(授業のために改めて読んだがやっぱりよかった。私は山口さんのファンであることを再度確認)
戸田山和久(2014)『哲学入門』(ちくま新書)(前回も出たが、私も大枠はこの本と同じ)
トマス・ネーゲル(1989)『コウモリであるとはどのようなことか』(永井均訳, 勁草書房)(2章「人生の無意味さ」に「アイロニー」という重要概念がある)
チクセントミハイ(2010)『フロー体験入門―楽しみと創造の心理学』(大森弘訳, 世界思想社)(フローについて一冊選べと言われればこれか)
アーヴァイン(2013)『良き人生について―ローマの哲人に学ぶ生き方の知恵』(竹内和世訳, 白揚社)(ネガティブ・ビジュアライゼーションについてはこれが詳しい)
戸田山和久(2014)『哲学入門』(ちくま新書)(今日の講義のストーリーは大枠として本書の6,7章にもとづいている)
山口尚(2020)『哲学トレーニングブック:考えることが自由に至るために』(平凡社)(山口さんは自由意志の問題について長年考えておられ、その論考からはこの問題の深みを感じ取ることができる。単なるパズルチックに自由意志問題に取り組んでいないという意味で。本書には自由意志以外でも興味深いエッセイが多い)
白川晋太郎(2021)『ブランダム 推論主義の哲学』(青土社)(何度も恐縮。他者理解、精神病理・フィクション・社会制度の話は5,6章でしている)
サール(2010/2018)『社会的世界の制作 人間文明の構造』(勁草書房)(社会制度についてはこれが面白い。ただし著者のサールはセクハラで大学を追放されているので扱いには注意が必要)
飯田隆編(2017)『哲学の歴史 第11巻 論理・数学・言語 20世紀Ⅱ』(中央公論新社)(分析哲学全般についてはこれがいい)
ライカン(2005)『言語哲学--入門から中級まで』(勁草書房)(もっと言語哲学中心ならこれがいい)
白川晋太郎(2021)『ブランダム 推論主義の哲学』(青土社)(授業でも紹介した推論主義の解説書。1,2章では言語哲学入門向けの解説もある。自分のもので恐縮だが)
カント『純粋理性批判』(普通の人には厳しい!)
カント『プロレゴメナ』(カントが自分で解説したものだが、まだ厳しいかも)
御子柴善之(2015)『自分で考える勇気――カント哲学入門』(岩波ジュニア新書)(中高生向けらしいですが、いいですねえ)
御子柴善之(2018)『カント哲学の核心 『プロレゴーメナ』から読み解く』(NHKブックス)
クリプキ(2022)『ウィトゲンシュタインのパラドックス ――規則・私的言語・他人の心』(ちくま学芸文庫)
飯田隆(2016)『規則と意味のパラドックス』(ちくま学芸文庫)
デカルト『省察』(ちくま学芸文庫)(もっとも読みやすい哲学書の一つ(のはず))
デカルト『方法序説』(岩波文庫)(同上)
小林道夫(2006)『デカルト入門』(ちくま新書)
入不二基義 (2009)『相対主義の極北』(ちくま学芸文庫) (入不二さんの思考はとても芸術的)
野矢茂樹 (2011 [2020])『語りえぬものを語る』(講談社) (この本は相対主義だけでなく様々なトピックを扱っている。やさしい語り口が特徴)
伊勢田哲治ほか編 (2013)『科学技術をよく考える――クリティカルシンキング練習帳』, 名古屋大学出版.(対立がありながらも協力的に議論する技術ついて書かれる。)
永井均(2011)『倫理とは何か 猫のアインジヒトの挑戦』(ちくま学芸文庫 )(why be moral? 問題が魅力的に語られている)
永井均(2007)『<子ども>のための哲学』(講談社現代新書)(新書なので上の本より気軽に読める)
ジョシュア・グリーン(2015)『モラル・トライブズ』(岩波書店)(科学的に道徳というものを考えたいという人にはおすすめ。ヒトが道徳的な判断をしているときには脳のどこが働いているのか、感情と理性の関係、進化と道徳の関係など)
中島岳志(2021)『思いがけず利他』(ミシマ社)(これは一転して「合理性」や「知性」などを超えたところに倫理の本質を求めるもの)
(正直カントの本は専門家でも厳しいところがあるのですが、一応挙げておきます)
カント『道徳形而上学の基礎づけ』 (光文社古典新訳文庫, 2012)
カント『実践理性批判』(作品社, 2013)(カントにものすごく興味がある人以外は手を出さないように!)
児玉聡(2012)『功利主義入門』(ちくま新書)
ベンサム「道徳および立法の諸原理序説」『世界の名著 49 ベンサム・ミル』(中央公論社, 1979年)(なかなか手に入りにくいかもしれない)
ミル『功利主義論集』(京都大学学術出版会, 2010年)
ミル『自由論』(光文社古典新訳文庫,2012年)(哲学書なのにスラスラ読める)
ピーター・シンガー (2013)『私たちはどう生きるべきか』 (ちくま学芸文庫) (現代の功利主義の代表者)
佐藤岳詩(2021)『「倫理の問題」とは何か メタ倫理学から考える』(光文社)(おそらくもっとも易しいメタ倫理学の入門書)
佐藤岳詩(2017)『メタ倫理学入門』(勁草書房)(本格的な入門書。大変丁寧な記述でメタ倫理学の重要な論点を学べる)
児玉聡 (2020)『実践・倫理学』(勁草書房)(死刑制度、自殺、安楽死、喫煙、災害時の判断など、現実社会の倫理的問題を具体的に考えることができる)
伊勢田哲治(2008)『動物からの倫理学入門』(名古屋大学出版会)(個人的に好き)
久木田水生ほか(2017)『ロボットからの倫理学入門』(名古屋大学出版会)(タイトル通り、ロボットやAIに関する倫理学)
『デトロイト・ビカムヒューマン』(ゲームだがおススメ)
品川哲彦 (2015)『倫理学の話』 (ナカニシヤ出版)(口語体で平易に倫理学の全体像を語ってくれる。一番はじめに読むのに向いているか)
伊勢田哲治(2008)『動物からの倫理学入門』(名古屋大学出版会)(動物倫理学の本だが、倫理学の入門にもかなりよさそう)
マイケル・サンデル(2011)『これから正義の話をしよう』(早川書房)(やはり話がうまい)
赤林朗・児玉聡 編(2018)『入門・倫理学』(勁草書房) (専門的で少し堅く感じるかもしれないが、しっかり体系的に学べる)
ジュリアン・バジーニ&ピーター・フォスル 『倫理学の道具箱』(共立出版)(倫理学の基本概念や理論を集めた術語集。辞書的に活用できる)
ジョシュア・グリーン(2015)『モラル・トライブズ(上・下)』(岩波書店)
ジョナサン・ハイト(2014)『社会はなぜ左と右に分かれるのか』(紀伊國屋書店)
マイケル・トマセロ(2013)『ヒトはなぜ協力するのか』(勁草書房)
ヒューム『人間本性論』
戸田山和久(2005)『科学哲学の冒険』(NHK出版)
八木沢敬(2020)『はじめての科学哲学』(岩波書店)
野家啓一(2015)『科学哲学への招待』(ちくま学芸文庫)
ルイス・キャロル『亀がアキレスにいったこと』
野矢茂樹(2010)『哲学・航海日誌1』(中公文庫)
入不二基義(2009)『相対主義の極北』(ちくま学芸文庫)
飯田隆(2016)『規則と意味のパラドックス』(ちくま学芸文庫)
〈「文系」と相性が良さそう〉
野矢茂樹(1994)『論理学』(東京大学出版会)
戸田山和久(2000)『論理学をつくる』(名古屋大学出版会)
〈「理系」と相性が良さそう〉
小野寛晰(1994)『情報科学における論理』(日本評論社)
〈両方と相性が良さそう〉
大西琢朗(2021)『論理学』(昭和堂)