宇宙再電離期におけるクェーサー近接領域の調査 (岡崎真也, 愛媛大学)

宇宙再電離期は銀河間物質 (Intergalactic Medium; IGM) が完全に電離していない状態だが、クエーサーは莫大な電離放射を行なっているため、近接した領域のIGMを周囲よりも電離度の高い状態にする。その電離領域のサイズはクエーサーのスペクトルから測定でき、クエーサーの過去の放射やIGMの中性度を調べることが可能である。本研究ではすばる望遠鏡Hyper Suprime-CamのSSPサーベイデータを使ったプロジェクトSubaru High-z Exploation of Low-Luminosity Quasars project (SHELLQs) で発見されたz~6の低光度クエーサーについて、先行研究であるIshimoto et al. (2020) と同じ主成分分析法で解析を行う予定である。現段階では主成分分析法を確立させている段階であり、今後はSHELLQs新たに発見された天体を含めて、サンプルを増やしていく予定である。