トップ写真:愛知県新城市、四谷地区にある「四谷の千枚田」。
高低差は200mあり、約30戸の農家が420枚の田圃を耕作している。
立命館大学サステイナビリティ学研究センター(RCS/センター長・近本智行理工学部教授)の審議を経て、2025年2月4日の運営委員会において、当センター研究員の酒井達雄立命館大学名誉教授より発案された「新城令和創生プロジェクト」が当センターの正規プロジェクトとして認定され、研究センター内外の関係各位のご支援を頂きながら、具体策の策定や運営方針について幅広く議論を重ねてきた。その結果、当研究センター(RCS)内に既に設置され、これまで多くの実績を蓄積されてきた「RCSサステイナビリティ評価研究会(代表・仲上健一名誉教授)」の中に「新城令和創生プロジェクト」推進チームを組織して具体的な活動を開始する局面を迎えている。
本プロジェクトの発端は、酒井達雄名誉教授の母校である愛知県新城市立庭野小学校が2024年2月に創立150周年記念事業が企画された折、「ようこそ先輩」というタイトルで庭野小学校から特別授業の依頼があり、懐かしい故郷の小学校で講演の機会に恵まれ、諸準備や諸点の打合せの為、しばしば庭野小学校を訪問する機会があった。この折、酒井名誉教授の胸に深く突き刺さるような衝撃的な2つの現実に直面した。一つは、地域の少子高齢化が進み当小学校では、1年生+2年生、3年生+4年生、5年生+6年生の複式学級による授業形態になっており、小学校の維持が容易ならぬ状況になっていたことである。もう一つは、この小学校学区は農山村地域にあるが、近辺では耕作放棄地が広がり、かつて田畑であった豊かな農地が雑木林に姿を変えていたことである。
このような現実を目前にしたとき、これらの課題は当地に限らず全国各地で発生している我が国共通の深刻で重大な問題でもあり、是非とも何らかの対策が急務であることを痛感し、切羽詰まった気持ちを味わった。この観点から、当該課題に強く関わりをもつ立命館大学サステイナビリティ学研究センター(RCS)に、何らかの活動の拠点を確保しようとして「新城令和創生プロジェクト」の設定・発足の発議をし、公式の活動として認可されたことは上記のとおりである。また、本企画中枢メンバー(酒井・仲上・近本・加藤久明大阪大学特任准教授)がすでに新城市役所を訪問し、担当部門役職者らとの面談や現地視察なども実施しており、いよいよ組織的活動を開始する段階を迎えている。
一方、上記の「RCSサステイナビリティ評価研究会」の定例研究会を通して、酒井名誉教授はじめ関係各位より「新城令和創生プロジェクト」の趣旨や諸準備の進捗状況について、たびたび話題提供や審議が重ねられてきたので、本研究センターの関係各位には本企画の経緯を熟知されている方々も多いかと思われる。さらに、政治社会学会(ASPOS)第16回研究大会(2025年9月21日、追手門学院大学茨木総持寺キャンパス)において、「少子高齢化社会における農山村の自律的な課題解決の共創と展望:愛知県新城市における試み」として本プロジェクトの理念及び政策提言が報告され、本研究センター(RCS)だけでなく一般社会への広報にも力を注いできた。
このような経緯の中で、この度「新城令和創生プロジェクト」推進チームを組織化する段階を迎えており、改めて本プロジェクトへのご参画のご案内と多面的なご指導・ご鞭撻をお願いしたく、ご関心をお持ちの各位は是非ともご参加・ご参画の程、お願いする次第である。
新城令和創生プロジェクト 発起人
立命館大学名誉教授 酒井達雄
立命館大学名誉教授 仲上健一
立命館大学理工学部教授 近本智行
大阪大学産業科学研究所特任准教授/
(一社)地域創生連携活動コンソーシアム 代表理事 加藤久明
新城令和創生プロジェクトにご関心を持ち研究会にご参加いただける方は、下記へメールを頂ければ幸いです。
E-mail:nakagami[@]sps.ritsumei.ac.jp
※送信時は@の前後の[]を外してください。
プロジェクトについて関心をお持ちの方は、 nakagami[@]sps.ritsumei.ac.jp までメールでお問い合わせください。
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