第二十二號

特集「恋」 2008年3月


◇表紙の言葉


「筆は踊る」


 今号の表紙は書くことと描くことの合一をこころみました。「筆は踊る」と云うタイトルの通り、白い空間の中に筆による黒痕を生かしました。



◇作品解説


テーマは「恋」ですが、山口のコメントにはそれを示唆するような言葉はありません。表紙に採用されているのは、彼が2008年前後から制作に取り組んできた絵画『イカロス』シリーズの一つです。それらの一連の作品群は、独特の点描のようなダイナミックな筆づかいが特徴となっていますが、「書く」ことと「描く」ことの出会いによってもたらされる新たな表現を、瑞々しい「恋」になぞらえたのかもしれません。