学会長挨拶

第39回滋賀県理学療法学術集会開催にあたって

                           

                               


                               

                               学会長 高木 律幸 

(村上整形外科クリニック リハビリテーション科)


この度、ピアザ淡海にて第39回滋賀県理学療法学術集会を開催させていただくことになりました。

近年の理学療法は医療現場だけに限らず、介護、障害福祉、健康増進などを支援する地域包括、スポーツ現場、さらには世界のグローバル化に伴い、海外でも日本人の理学療法士が活躍するなど、活動の場が多岐に渡っています。このように多様化するニーズに対応できるジェネラリストが必要とされ、さらに今後はより専門性の高い知識や技術をもつスペシャリストが必要となってくるのではないでしょうか。

 今回の学術集会は「CHALLENGE〜エビデンスを利用した実践〜」をテーマとしました。

 我々理学療法士は目の前の困っている方々に対し、最良の医療を提供するためにエビデンスを利用して実践していくことが必要となります。経験値や主観も含め、客観的なデータなどをうまく調和を取り、医療を提供していく必要があるのではないでしょうか。そのために正しいエビデンスを利用して臨床へ繋げていけるようなきっかけ作りになればなと思っております。

教育講演では阿部さゆり先生に「エビデンスを利用した実践」をテーマにご講演いただきます。先生には海外論文の読み方や論文の選択の仕方など、エビデンスの基礎の部分から臨床に繋げていくために必要な考え方など、運動器やスポーツに限らず、様々な分野の方々が正しいエビデンスが利用し実践へ繋げていけるようにご講演いただきます。


 さて、来たる2025年には滋賀国スポ障スポが開催されます。2024年より国民体育大会という名称が国民スポーツ大会という名に変更されております。前回の滋賀国体は今から42年前の1981年(昭和56年)に開催されました。滋賀県開催のタイミングで我々理学療法士が選手のサポートや大会のサポートなどに携われることは滅多にない経験だと思います。現在は県士会ではスポーツ支援部や障がい者スポーツ支援部が県の競技力対策本部と連携し、県士会からも理学療法士を派遣して選手サポートやコンディショニング、強化などに関わっています。

 そんな中で今回のシンポジウムは現役の滋賀県選手を招き、「リカバリーとコンディショニング」について選手側から自身が行なっていることやサポート側に対して期待していることなどを講演してもらう予定をしております。その後に阿部さゆり先生より、最新のエビデンスをご紹介いただき、我々が現場でどう実践していくかをご講演いただく予定をしております。

 滋賀県開催のせっかくの機会ですので、今までご興味なかった会員様にも是非ともご聴講いただき、2025年に開催される国スポ障スポに「滋賀県」というワンチームで大会の成功にご協力いただけたらなと感じております。

また、今学会では県士会活動として活躍してくださっている部会とも連携を取り、会員の皆様に部会活動の紹介や体験などをしてもらい、皆様自身が興味を持ち、主体的に今後の滋賀県理学療法士会の活動にご参加してもらえるようになると幸いです。

 会員の皆様により有益なものになるよう様々な企画をしておりますので、是非ともご参加よろしくお願いいたします。