学校の概要

1 学区について

柴田小学校区は、仙南中央部の北西部に位置し、標高200m前後の丘陵地が大部分を占めます。古く阿武隈河谷が海であった頃、この地域は島山を成していたと思われ、学区内に淡水産大型蛤を含んだ、金谷・中居・深町の3つの貝塚があります。また、お釜地区や成田地区に「海食崖」も見られます。集落は山裾の小谷沿いに分布し、一部低地での水田耕作、丘陵部の畑地での露地菊、ビニールハウスでの野菜、雷地区でのリンゴ栽培等が行われています。また、自生柚子の北限と言われている。1戸当たりの耕作面積は少なく、大部分は第2種兼業農家です。

   学区内の人口は令和5年1月末現在で1、385人、世帯数は576戸です。学区は、向上、上の組、祇園入、才安寺、葉坂、成田・海老穴の6地区に分かれ、また合わせて神社6、寺院3があります。入間田八雲神社には榊流神楽が伝承されており、同円龍寺には、室町期の薬師如来像と12神将像(ともに県指定文化財)があります。また、雨乞のイチョウは樹齢600余年の国の天然記念物になっています。なお、縄文時代から平安時代にかけての遺跡が23か所、館跡が5か所確認されています。平成15年に農免道が学区西部に開通し、自家用車等の交通量の激増に伴い、平成21年9月成田地区に、平成27年3月に海老穴地区海老自工前に信号機が設置されました。また、平成23年には「見守り隊」が結成され、児童の登下校時の安全確保を強化しています。学区民は、学校に極めて協力的であり、奉仕作業や諸会合に積極的に参加し、強力に支援してくれています。地区民の労力奉仕によって造成された運動遊具施設は老朽化により、平成22年にそのほとんどが撤去されました。最後まで残っていた、ジャンボ滑り台も平成26年12月に撤去され「運動公園」は地域住民の心に残り、その姿を消すことになりました。


2 学校について

   ⑴ 学校の位置 

柴田小学校は、東北本線槻木駅より4㎞西北の地にあり、東北自動車道村田インターチェンジより南東へ車で15分程度の所にあります。学校の背後には低い丘が連なり、前面に水田が開け、校地周囲の堀にはメダカ・ドジョウ・ザリガニ等が生息し、夏場の夜にはホタルが飛び交う自然の中の学校です。

   ⑵ 校舎と施設設備

校舎・体育館は、平成3年度全面改築されました。中央に光庭を配した校舎で、多目的ホール3面(161㎡)、茶室のある和室「稽古庵」(116.9㎡)、特別教室5室等を備えた明るくゆとりある広さを誇る学校です。また、平成22年には、安全基準の点から、木製遊具を全て撤去するとともに、「池コース」の橋の架替えを行いました。同年度の大震災では校舎にひび等の被害がありましたが、翌23年度中にすべて全て修復されました。また、平成24年度に、校庭の傾斜の全面修復工事と暗渠設備が完了しました。その工事に伴い、ジャングルジムやターザンロープ等の遊具が刷新されるとともに、来校者駐車場が新設されました。平成25年度より宮城県森林インストラクターの協力を得て整備を始めた裏山は、「わくわくの森」と児童が命名し、平成27年度に「しばた選100」に選ばれました。令和2年には校舎の大規模改造工事が行われ、外壁などの修理や校舎内の壁の塗り替えやLED電球への交換などが行われました。令和3年度には、児童が「池コース」を「わくわくの森」とセットで「わくわくの池」と命名することとしました。令和4年度には、遊具等を整備して「わくわくサーキット」と名付けました。令和5年度には、校舎前の花壇を整備し、「わくわくガーデン」と名付けました。

   ⑶ 学校・児童

当校は、明治6年開校の入間田小学校と、槻木小学校の葉坂・成田両分校が統合して、昭和33年に開校した古くて新しい学校です。昭和54年には、豊かな自然と農家戸数90%ということから「ふるさと少年団」が結成され、昭和58・59年度には、県教委の「ふるさと教育」研究指定校第1号となりました。平成28年7月にNIE実践指定校に認定され、平成30年度まで、新聞を活用した授業づくりに取り組んだ。また、「わくわくの森」整備等の実績が認められ、平成30年度全日本学校関係緑化コンクール学校林等活動の部で準特選となり、令和元年度に愛知県で行われた全国植樹祭で表彰を受けました。

児童は明るく素直で、学年を問わず友達と仲良く協力して活動に取り組むことができます。これまで、遊具施設とわくわくの森を活用した遊びを通した体力づくり(わくわくサーキット)や運動能力の向上に努めながら体育活動の日常化を図ってきました。更に、好ましい人間関係づくりを基に、基礎的・基本的事項の定着や表現力等確かな学力の育成、地域に根ざした体験的な学習を通した特色ある学校及び開かれた学校づくりを行っています。平成31年度からは、コミュニティ・スクールとして、柴田小学校運営協議会を組織し、保護者及び地域住民等との双方向の信頼関係を深め、地域と一体となって児童の健全育成に取り組んでいくこととなりました。さらに、令和2年度から柴田町教育委員会より小規模特認校の指定を受け、募集を募りました。小規模の本校ならではの特色を生かし、令和3年度からは新入生5名に加え、5名の小規模特認校による入学・転入生を迎えました。令和4年は、小規模特認校による入学で2名を加えて11名の新入生を迎え、令和5年は小規模特認校による入学2名、全校で11名、全校児童46名でのスタートとなりました。