⑦R5.10.16記 <仏説四十二章経のご法話の中で>田倉
10月6日~9日に和歌山座禅道場の摂心がありました。師家の洪濤庵老師が『仏説四十二章経』(インドから仏典が伝わり最初に中国語に翻訳された経典だそうです)の法話をしてくださいました。
その中で、第三十八章が大切だと8日9日と2回同じ話をしてくださいました。ご紹介します。
お釈迦さまが御弟子に「人の命はどれくらいの長さか?」とお尋ねになります。一人目が「数日の間です」と答えると、お釈迦さまは「君は判ってないな」と言われます。二人目が「ご飯を食べる間です」と答えると、またお釈迦さまは「君も判ってないな」と言われまれました。三人目が「呼吸をする間です」と答えると、お釈迦さまは「君はよく判っているな」とおしゃった。という内容です。
洪濤庵老師は「これは非常に大切なことである。いつも同じようなつもりで息を吸い息を吐いているが、いま吸った空気と次に吸う空気は別のものなのです。このことを感じながら数息観をすると、「無常」ということが理解できる。」とおっしゃいました。
⑥R5.2.24記 <第二回「泉州座禅会」を開催しました。> 田倉
今日は私の家の隣の地区の自治会の会長さんAさんが参加されました。以前から存じ上げていたのですが、ひょんなことからこの座禅会を知りお越しになりました。Aさんの自治会は、高齢者を病院等に送迎したり、なかなか一人でできないような家の修理とかをサポートしたりというような活動をしておられ常々、立派な「利他業」だなと感心していました。今回のご縁は、誠に有難いことです。
⑤R5.1.27記 <第一回「泉州座禅会」を開催しました> 田倉
本日、泉佐野市生涯学習センターで第一回の泉州座禅会を開催しました。出席は和泉市からご参加のMさん、大阪市から駆け付けてくださった当人間禅・関西支部の坂本支部長、と私の3人。少人数ながら集中して座りました。(24畳の和室で3人ですので密になる心配はありません。)
④R5.1.13記 <『禅海一瀾講話』の古本の事> 田倉
数年前に『禅海一瀾講話』という本を古本屋で買いました。円覚寺初代管長の今北洪川老師の著書『禅海一瀾』を嗣法の弟子である二代目管長の釈宗演老師がご提唱なさったものです。その本の見開きに「昭和四年四月三日 入佛慶讃式紀念 圓覚寺」と印刷してあります。また表紙の裏に「円覚寺新築ニツキ金百圓ヲ寄附ス ヨッテ此ヲ得」と最初の持ち主の廣瀬利兵衛という方の墨書きが残っています。(京都の大河内山荘を造った庭師が廣瀬利兵衛といいます。活躍年代は合いますが同一人物かどうかは判りません。)
これを見て、そのころ円覚寺さんが何か新しい建物でも建てたのだろう、くらいに思っていました。ところが昨日、鈴木大拙老居士の『禅道生活』の一節に「(円覚寺の座禅専門道場がある一角の)建物の多くは大正十二年の地震の後に再建せられた。」という記述をみつけました。関東大震災で大きな被害を受けた円覚寺が浄財を募り建物を再建した際の、完成記念式引き出物の『禅海一瀾講話』だったのです。古本というのはなかなか面白いものです。
③R5.1.10記 <和歌山道場の『迎春座禅会』に参加しました。> 田倉
1月8日(日)10時から人間禅和歌山座禅道場で開かれた『迎春座禅会』に参加しました。20分×2回の数息観の後、紅白饅頭と昆布茶で新年を祝いました。各々が今年の抱負を発表され、それをお聞きして私も頑張ろうと思いを新たにしました。直日(座禅会の運営を担当する係)は今年88歳になる鶴井座禅会長でした。ご立派です。
②R4.12.11記 <和歌山県立武道館主催『座禅体験会』の講師に行ってきました。>田倉
12月11日(日)和歌山県立武道館主催の『座禅体験会』の講師に行ってきました。一般参加者は5人、それと私たちスタッフ参加が4人の計9人の催しでした。
小川忠太郎剣道範士九段の『剣道講話』より「天命・性・道」を拝読しながら座禅(数息観)の目的と効用を説明しました。ちなみに数息観の目的は「一心になること=三昧になること」です。次に立田英山著『数息観のすすめ』を読みながら座り方を説明し、そのあと20分×2回の座禅(数息観)をみんなでしました。
終わった後で「照明の明るさはどうしたらいいですか?」との質問がありました。私は自分一人の時は眠くならないように、白い光でできるだけ明るくして座ります。(こうすると脳の中で、睡眠誘発物質のメラトニンが出にくくなります。)また一方では、落ち着いて座りたいと薄暗い中で座る人もいます。人それぞれでの好みですね。
①R4.12.3記 <第205回関西道場摂心(座禅の合宿)に参加してきました。> 田倉
11月26日~12月3日の日程で開催された関西道場摂心(座禅の合宿です)に行ってきました。関西支部では年に、関西道場で7泊8日が3回・和歌山道場で4泊5日が2回 計5回の摂心(座禅合宿)が開催されます。参禅(公案の工夫)と作務を中心としたカリキュラムです。体はしんどかったですが、非常に充実したかつ楽しい8日間でした。
12月の摂心は臘八摂心と呼ばれ、お釈迦様が12月8日の明け方にお悟りを開かれたことを追体験しようと開かれます。かつては旧暦の12月1日から始めたそうですが、居士禅の会では仕事の都合もあり土曜から土曜の日程で行っています。お寺の専門道場では今でも期間中は横臥しないと聞きます。我々の摂心でも最後の夜は「徹宵」といって一晩寝ないで座禅と参禅をします。