鉄筋には引張応力が作用しており、コンクリートに十分に固定されていないと抜け出してしまい、最終的に引張破壊を引き起こすことになります。鉄筋の定着力を大きくする方法として、鉄筋端部を折り曲げたフックがあります。標準的なフックの形状としては、半円形フック、鋭角フック、直角フックの3種類があります。
これらフックの形状は、鉄筋の役割によって使用できるものが決まっています。
鉄筋の曲げ内半径はコンクリートを十分に行き渡らせること、鉄筋の材質を痛めないことなどを考慮して決定されています。鉄筋の曲げ内半径を小さくすると鉄筋が亀裂や破断をする恐れがあるので、鉄筋の直径より小さくしてはいけないことになっています。また、折曲鉄筋の曲げ内半径は5φ以上と決まっています。
まとめとして、鉄筋の一般的な曲げ形状には、半円形フック、鋭角フック、直角フックがあります。これらフックの使用できる箇所、曲げ内半径は鉄筋の役割によって決められています。